人の心に灯をともす 6062 「話を聞いてくれる人」は好かれる

【「話を聞いてくれる人」は好かれる】6062


二見道夫氏の心に響く言葉より…


松下幸之助さんが現役時代には、経験の浅い取材記者たちは、「一本取られた!」と思うことがしばしばあったそうだ。

その原因は、松下さんの聞き上手にあったという。


「社長、これこれについてどうお考えですか」と記者が質問する。

すると回答の第一声はこうだったそうだ。

「うん、そうやなあ。しかしあんたたちもいろいろ勉強しているやろうし、あんたはいったいどう考えてるんや」


その尋ね方がうまいものだから、尋ねられた記者はぺらぺらとしゃべってしまう。

約束の時間がきて辞去する。

そこではじめて、「しまった!」と思うのである。


取材をしに訪ねたのに取材されて戻ってくるわけだ。

松下さんにかぎらず、周囲の人望や協力を多く得られる人というのは、人にものを尋ねて聞き役になることを嫌がらないものである。

ということは、心を小さく閉ざしている人というのは、どうも聞き方が上手ではないようだ。


私はいろいろな集まりで多くの人に尋ねてみる。

「あなたの話を、うんうんとか、なるほどと相槌を打ちながら聞いてくれる人と、逆にあなたを相手に懸命におしゃべりをする人のどちらに好感を持ちますか」

するとほとんどの人が、「話を聞いてくれる人」と答えるのである。


もうお察しと思うが、上手な聞き手というのは、人から好かれるのである。

好かれれば、自分のやりたいことに協力してくれる人、力を貸してくれる人が、当然それだけ増える。


たとえば売り込みのセールスマンでさえ、セールスとはしゃべることと言わんばかりに話しすぎる人に、決して成績のいい人はいない。

人の話を聞くのが苦手とか下手という人は、どうも小さい自分だけの世界に閉じこもっている人ではなかろうか。

自分だけの世界に身を閉じ込めると、心まで閉じて聞く耳まで塞がってしまうのではあるまいか。


「なるほど」とか「いい話ですね」、あるいは「とても勉強になる話を聞きました」とか相槌を打って、相手の話を聞く。

相手は、あなたへの好感を抱きしめて、その日を楽しく過ごし、それはやがてあなた自身 に大きなプラス反応として戻ってくるはずである。


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多くの普通の人間は、会話のとき、自分のことを話したくてうずうずしている。

相手が話している最中に、自分のことを滔々(とうとう)と話したり、自慢したり、反論したりしてしまう。

そして、挙句のはてには、相手の話をとってしまい、自分が際限なくしゃべってしまう。


もちろん相手から話題を振られたら、話してもよいが、それはほんの二言(ふたこと)、三言(みこと)にとどめ、また相手の話題に戻ること。

このときは、強烈な自制心が必要だ。

それまで最高の聞き役に徹していたのが、うっかりすると、そこからタガが外れてしまい、ただの自分語りのうざいオッサンになってしまう、などということはよく起こることだ。


「傾聴の三動作」というものがある。

田中真澄氏の言葉だ。

《話し三分に、聞き七分、うなずき、あいづち、驚きの表情》


大事なことは、聞くときに、うなずきや、あいづち、驚きの表情といった動作が伴っていることだ。

あるいは、メモを取りながら聞く、という姿勢もいい。

これらの動作があることにより、相手は、「本当に、真剣に聞いてもらっている」と感動する。


『「話を聞いてくれる人」は好かれる』という言葉を胸に刻みたい。




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