人の心に灯をともす 5272 長生きする人はよく歩く
【長生きする人はよく歩く】5272
松原泰道師の心に響く言葉より…
私も九十歳まで生きてきたので、よく人から、「体力をどのように養っているのですか」 と聞かれることがあります。
身体の養生ということでいえば、いちばんいいのは歩くことです。
良寛も一休も、禅の修行をして長寿を得た人は、とにかくみなよく歩いています。
よき師を求めて、野を越え山を越えひたすら歩く。
今風にいえばウォーキングとなりますが、禅者にとって、それはレクリエーションではなく、修行です。
雨であろうと、雪であろうと、天候に関係なく歩く。
ときには野宿もする。
そして、寺に入っても托鉢に出てまた歩く。
禅者に長寿の人が多いのは、歩くことに関係があるかもしれません。
『養生訓』を著した貝原益軒も、じつによく歩いています。
それも今日から見れば、驚異的な距離を歩いています。
たとえば、彼が自分の日常的な行動を記した「雑記』によると、「十九歳より六十九歳 に至るまで大坂在来十九度、江戸行き十二度、入京二十四度」とあります。
益軒が住んでいたのは現在の福岡です。
福岡から江戸までの距離は、約一二〇〇キロ。ほぼその中間にあたる大坂まではおよそ六三〇キロ。
京都までも似たようなもので約六六○キロ。
ざっと 計算しても、彼が歩いた距離は、軽く四万キロを上回ると思われます。
いかに彼が健脚だったかがわかります。
益軒は学者ですから、読み書きなど坐ったままの時間が多かったでしょう。
そんな彼にとっては歩くことが、運動不足を解消する大きな手立てだったのではないでしょうか。
彼が八十五歳の長寿を保ち、"クスリより養生”をみずから実証できたのも、よく歩いたおかげかもしれません。
歩くことは頭の養生にもなります。
年をとると、つい出不精になりがちですが、そんな人には、貝原益軒が八十一歳のときに記した『楽訓』をすすめます。
そこには、「他郷の名勝に遊べば、良心を感じ起こし、けちな心を洗い流してくれる。さらに徳をすすめ、知を広めてくれる。その楽しみは、王候の富にもまさる」といった内容のことが書かれています。
『松原泰道の養生訓 戒語(かいご)』三笠書房
https://amzn.to/3SJlO34
樺旦純(かんばわたる)氏は「歩くこと」についてこう語っている。
『歩くと大脳が活性化することは、脳科学でも証明されている。
足を動かせば、結果的に大脳が刺激され、働きは活発になるのだ。
「行動プランをたてる、行動を選択する、物事を記憶するのは、前頭連合野の働きによって起こる。歩いたり、走ったりするときも、この部分が活発に動いている。結果的に、ウォーキングやジョギングなどをしている時は、思考力、記憶力がいっそう高まる」
ある大脳学者の説である。
高齢者のボケが話題になっているが、ボケの予防のためには、中年過ぎから、1日にできれば1万歩以上歩くことがいいといわれている。
また、49歳で若年性アルツハイマーの疑いと診断された知人がいる。
大手電機会社の部長という要職にありながら、家族や部下の名前を忘れてしまったり、2、3分前に部下に命じたことも忘れてしまうという症状があらわれ、重要な会議のために上司から依頼された書類の作成をすっかり忘れてしまい、社内で大問題になったこともある。
彼は、雑誌の記事で、歩くことが脳を鍛えることを知り、都心の乗り継ぎ駅で電車を降りると、それまで地下鉄を利用していた6キロの道のりを歩いて通勤することにしたのである。
自分のセクションはビルの11階にあるが、エレベーターは使用しない。
1階ロビーでの来客の応対、仕事の外出の出入りなどのときも、階段を歩いて昇り降りすることを習慣づけたのである。
せっせと足を使うようになって約1年、彼の頭脳はみるみる若返り、アルツハイマーの疑いは100パーセント解消してしまった。』
歩くことの効果は絶大だ。
特に、座り仕事をしている人にとっては、歩くことが唯一といってもいいくらい大事な健康法となる。
歩くことの効用を今一度心に刻みたい。
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松原泰道師の心に響く言葉より…
私も九十歳まで生きてきたので、よく人から、「体力をどのように養っているのですか」 と聞かれることがあります。
身体の養生ということでいえば、いちばんいいのは歩くことです。
良寛も一休も、禅の修行をして長寿を得た人は、とにかくみなよく歩いています。
よき師を求めて、野を越え山を越えひたすら歩く。
今風にいえばウォーキングとなりますが、禅者にとって、それはレクリエーションではなく、修行です。
雨であろうと、雪であろうと、天候に関係なく歩く。
ときには野宿もする。
そして、寺に入っても托鉢に出てまた歩く。
禅者に長寿の人が多いのは、歩くことに関係があるかもしれません。
『養生訓』を著した貝原益軒も、じつによく歩いています。
それも今日から見れば、驚異的な距離を歩いています。
たとえば、彼が自分の日常的な行動を記した「雑記』によると、「十九歳より六十九歳 に至るまで大坂在来十九度、江戸行き十二度、入京二十四度」とあります。
益軒が住んでいたのは現在の福岡です。
福岡から江戸までの距離は、約一二〇〇キロ。ほぼその中間にあたる大坂まではおよそ六三〇キロ。
京都までも似たようなもので約六六○キロ。
ざっと 計算しても、彼が歩いた距離は、軽く四万キロを上回ると思われます。
いかに彼が健脚だったかがわかります。
益軒は学者ですから、読み書きなど坐ったままの時間が多かったでしょう。
そんな彼にとっては歩くことが、運動不足を解消する大きな手立てだったのではないでしょうか。
彼が八十五歳の長寿を保ち、"クスリより養生”をみずから実証できたのも、よく歩いたおかげかもしれません。
歩くことは頭の養生にもなります。
年をとると、つい出不精になりがちですが、そんな人には、貝原益軒が八十一歳のときに記した『楽訓』をすすめます。
そこには、「他郷の名勝に遊べば、良心を感じ起こし、けちな心を洗い流してくれる。さらに徳をすすめ、知を広めてくれる。その楽しみは、王候の富にもまさる」といった内容のことが書かれています。
『松原泰道の養生訓 戒語(かいご)』三笠書房
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樺旦純(かんばわたる)氏は「歩くこと」についてこう語っている。
『歩くと大脳が活性化することは、脳科学でも証明されている。
足を動かせば、結果的に大脳が刺激され、働きは活発になるのだ。
「行動プランをたてる、行動を選択する、物事を記憶するのは、前頭連合野の働きによって起こる。歩いたり、走ったりするときも、この部分が活発に動いている。結果的に、ウォーキングやジョギングなどをしている時は、思考力、記憶力がいっそう高まる」
ある大脳学者の説である。
高齢者のボケが話題になっているが、ボケの予防のためには、中年過ぎから、1日にできれば1万歩以上歩くことがいいといわれている。
また、49歳で若年性アルツハイマーの疑いと診断された知人がいる。
大手電機会社の部長という要職にありながら、家族や部下の名前を忘れてしまったり、2、3分前に部下に命じたことも忘れてしまうという症状があらわれ、重要な会議のために上司から依頼された書類の作成をすっかり忘れてしまい、社内で大問題になったこともある。
彼は、雑誌の記事で、歩くことが脳を鍛えることを知り、都心の乗り継ぎ駅で電車を降りると、それまで地下鉄を利用していた6キロの道のりを歩いて通勤することにしたのである。
自分のセクションはビルの11階にあるが、エレベーターは使用しない。
1階ロビーでの来客の応対、仕事の外出の出入りなどのときも、階段を歩いて昇り降りすることを習慣づけたのである。
せっせと足を使うようになって約1年、彼の頭脳はみるみる若返り、アルツハイマーの疑いは100パーセント解消してしまった。』
歩くことの効果は絶大だ。
特に、座り仕事をしている人にとっては、歩くことが唯一といってもいいくらい大事な健康法となる。
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