人の心に灯をともす 5274 ベンチでまちづくり
【ベンチでまちづくり】5274
田中元子氏の心に響く言葉より…
ベンチには驚くべき効果がいくつもある。
たとえば歩き回っている時よりも座っているほうが景色を眺める、何か発見がある、 偶発的に誰かと話すという機会も多くなる。
そうした経験値はエリアへの愛着、いわゆるシビックプライドも向上させるだろう。
また、まちのあちこちに、気軽にひとやすみできる場があるということは、途中途中で休みながらトータルでたくさん歩行する、つまり生活習慣病を防止し、健康増進につながることも考えられる。
このような効果から、医療費の削減など多分野への好ましい作用が期待できる。
しかし何よりも、まちにやさしさ、すこやかさを実装できることこそ、ベンチの最大効果であろう。
現代の都市は、健康な成人男性の活動を想定して計画されているように思えてならない。
お年寄りやベビーカーを押す若い家族、杖や車椅子、盲導犬といった介助を付帯した状態を想定しているとはとても思えない。
健康な成人男性であっても、大きな重い荷物を持っているときもあるだろうし、体調を崩してしまうこともあるだろう。
最近では道ばたで急にパソコンを広げなくてはならず、しゃがみ込んで作業しているスーツ姿のひとも見かける。
どこにも座れる場所がなくて、立ったままコンビニのお弁当をかきこんでいるひとを見かけたこともある。
もはや、高度経済成長期の都市計画では現代のニーズ、リアルなニーズに追いつかなくなっていることは、日常的に都市を眺めていれば、誰にでもわかることだ。
本当はまちには、やさしいひとがたくさんいて、そんな方々が都市計画にも参画していたはずなのに、現状としては誰のやさしさも見えにくいし、まちとして全く具体的に実装されていない。
その一方でベンチは、元気なときもヘトヘトに疲れているときも、ここにいていいんだよ、ひとやすみしたっていいんだよ、そんなふうに、常に老若男女すべての人々に、両手を広げている存在なのだ。
《ベンチの主な4つの効用》
1 【滞在時間】無料でそこに佇むことができる最小のインフラ。人々のまちにおける滞在時間が長くなります。
2 【歩行距離】まちの中で立ち止まり、過ごし、思考する時間を与えることで、人々はより長い距離を歩くようになります。
3 【経済効果】滞在時間が20%伸びると、 消費は25%伸びると言われてます。人の賑わいのある風景はさらに人をさらに呼び込みます。
4 【健康度・幸福度】人と出会う確率が高くなり、 会話量が増えます。 日常のコミュニケーションの増加は、健康度と幸福度を向上させます。
『1階革命』晶文社
https://amzn.to/3ybOIzh
本書の中に、「ベンチでまちづくり」の世界での事例があった。
◆アメリカ・ニューヨーク(2149BENCHES)
2011-2019年に2000以上のベンチを設置したプロジェクト。市民からの要望をオンライン上で集め、優先順位を決めて一つひとつを設置。ベンチを増やす理由は、「医療費削減」と「地域コミュニティ醸成」 。投資額は約5億円。
◆アメリカ・セントピーターズバーグ(7000BENCHES)
約100年前、まちの不動産屋さんが歩道にベンチを置いたことがきっかけで、ベンチ設置が条例化。全盛期には「Green Bench」 が7000台設置された。親しく会話するセ市民のアイデンティティは今に引き継がれている。
◆デンマーク・コペンハーゲン(2500BENCHES)
「#COPENHAGENBENCH」 まち中にある2500のこのペンチを見つけたらと呼びかけるコペンハーゲン市。SNSを覗くと、コペンハーゲンのまちの日常が。思い思いにまちの中で過ごす姿の発信が、観光戦略としても機能している。
田中元子氏は、「1階が変われば、まちが変わる、ひとが変わる、世界が変わる!」という。
主にやっていることは、私設公民館である「喫茶ランドリー」による活動と、「ベンチ」を街に増やす運動だ。
昨今、「私設図書館」や「私設公民館」、「私設博物館」等々、「公共」を「私」がつくる動きが大きなムーブメントになっている。
人口が減り続ける自治体や市町には、今まで通りの行政サービスが提供できなくなることが目に見えているからだ。
「公共」を「私」がつくる、という大きなムーブメントをしっかりと胸に刻みたい。
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田中元子氏の心に響く言葉より…
ベンチには驚くべき効果がいくつもある。
たとえば歩き回っている時よりも座っているほうが景色を眺める、何か発見がある、 偶発的に誰かと話すという機会も多くなる。
そうした経験値はエリアへの愛着、いわゆるシビックプライドも向上させるだろう。
また、まちのあちこちに、気軽にひとやすみできる場があるということは、途中途中で休みながらトータルでたくさん歩行する、つまり生活習慣病を防止し、健康増進につながることも考えられる。
このような効果から、医療費の削減など多分野への好ましい作用が期待できる。
しかし何よりも、まちにやさしさ、すこやかさを実装できることこそ、ベンチの最大効果であろう。
現代の都市は、健康な成人男性の活動を想定して計画されているように思えてならない。
お年寄りやベビーカーを押す若い家族、杖や車椅子、盲導犬といった介助を付帯した状態を想定しているとはとても思えない。
健康な成人男性であっても、大きな重い荷物を持っているときもあるだろうし、体調を崩してしまうこともあるだろう。
最近では道ばたで急にパソコンを広げなくてはならず、しゃがみ込んで作業しているスーツ姿のひとも見かける。
どこにも座れる場所がなくて、立ったままコンビニのお弁当をかきこんでいるひとを見かけたこともある。
もはや、高度経済成長期の都市計画では現代のニーズ、リアルなニーズに追いつかなくなっていることは、日常的に都市を眺めていれば、誰にでもわかることだ。
本当はまちには、やさしいひとがたくさんいて、そんな方々が都市計画にも参画していたはずなのに、現状としては誰のやさしさも見えにくいし、まちとして全く具体的に実装されていない。
その一方でベンチは、元気なときもヘトヘトに疲れているときも、ここにいていいんだよ、ひとやすみしたっていいんだよ、そんなふうに、常に老若男女すべての人々に、両手を広げている存在なのだ。
《ベンチの主な4つの効用》
1 【滞在時間】無料でそこに佇むことができる最小のインフラ。人々のまちにおける滞在時間が長くなります。
2 【歩行距離】まちの中で立ち止まり、過ごし、思考する時間を与えることで、人々はより長い距離を歩くようになります。
3 【経済効果】滞在時間が20%伸びると、 消費は25%伸びると言われてます。人の賑わいのある風景はさらに人をさらに呼び込みます。
4 【健康度・幸福度】人と出会う確率が高くなり、 会話量が増えます。 日常のコミュニケーションの増加は、健康度と幸福度を向上させます。
『1階革命』晶文社
https://amzn.to/3ybOIzh
本書の中に、「ベンチでまちづくり」の世界での事例があった。
◆アメリカ・ニューヨーク(2149BENCHES)
2011-2019年に2000以上のベンチを設置したプロジェクト。市民からの要望をオンライン上で集め、優先順位を決めて一つひとつを設置。ベンチを増やす理由は、「医療費削減」と「地域コミュニティ醸成」 。投資額は約5億円。
◆アメリカ・セントピーターズバーグ(7000BENCHES)
約100年前、まちの不動産屋さんが歩道にベンチを置いたことがきっかけで、ベンチ設置が条例化。全盛期には「Green Bench」 が7000台設置された。親しく会話するセ市民のアイデンティティは今に引き継がれている。
◆デンマーク・コペンハーゲン(2500BENCHES)
「#COPENHAGENBENCH」 まち中にある2500のこのペンチを見つけたらと呼びかけるコペンハーゲン市。SNSを覗くと、コペンハーゲンのまちの日常が。思い思いにまちの中で過ごす姿の発信が、観光戦略としても機能している。
田中元子氏は、「1階が変われば、まちが変わる、ひとが変わる、世界が変わる!」という。
主にやっていることは、私設公民館である「喫茶ランドリー」による活動と、「ベンチ」を街に増やす運動だ。
昨今、「私設図書館」や「私設公民館」、「私設博物館」等々、「公共」を「私」がつくる動きが大きなムーブメントになっている。
人口が減り続ける自治体や市町には、今まで通りの行政サービスが提供できなくなることが目に見えているからだ。
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