人の心に灯をともす 5289 日々これ好日なり

【日々これ好日なり】5289



大徳寺大仙院閑栖(かんせい)、尾関宗園氏の心に響く言葉より…



ある日、雲門和尚(八六四~九四九)が弟子たちに向かって言った。

「今日までのことはさておくとして、これから十五日間の生活の中で、いちばん大切だと感じたことを、何か一句であらわしてみなさい」


弟子たちは、それぞれ、禅を修行した境地を指摘するようなことばを見つけだそうとして、日夜、必死になって悩んだ。

しかし、期限の十五日目になっても、誰一人答えることができない。


そこで雲門和尚は、自ら一句をつくって、弟子たちに聞かせた。

「日々(にちにち)これ好日(こうじつ)なり」


このことばは、よく掛軸などにも書かれて、床の間に飾ってある家庭もある。

ふつう、これは、毎日が平穏無事、快適に過ぎていくといった意味で使われているが、禅の場合にはそうではない。

すくなくとも私は違った見方をしている。

人生は晴れた日だけではない。

嵐の日や疲れた日、絶望する日もある。

そうした毎日を、よい日と感じていくためには、瞬間瞬間を精一杯生きることに尽きる。


美しいもの、正しいこと、よいものを心で受けとめることができれば、毎日はよい日になる。

今日一日、この一瞬がすべてなのだ。

その日一日を充実させていく。

そうした日々を積み重ねていけば、充実した人生になるということだ。


《自分の一生は今日一日しかない》


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「晴れてよし 曇りてもよし 富士の山 もとの姿は変らざりけり」


剣と禅で自らを鍛え上げた幕臣、山岡鉄舟の言葉だ。

のちに天皇の侍従に就任した。


どんな天気になろうと、富士山の偉大さとその価値は変わらない。

これは、人も同じで、どんなに失敗しようと、あるいは成功していようが、その人の価値は変わらない。

まさに、「日々これ好日なり」。


人生には、もともと良い日も、悪い日もない。

そう感じる自分がいるだけだ。

今日はひどいことばかり起きた、ツイてなかったと思う人がいれば、この程度で済んでよかった、ツイてると思う人もいる。

同じ出来事でも、その人の受け取り方次第、感じ方次第だ。


「日々これ好日なり」の気持ちで毎日を過ごせる人でありたい。





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