人の心に灯をともす 5567 お互いにゆずり合う
【お互いにゆずり合う】5567
曹洞宗徳雄山建功寺住職、枡野俊明氏の心に響く言葉より…
日本人はディベート(討論)が苦手といわれています。
欧米のように子どもの頃からディベート教育を受けていないので、仕方のないことなのかもしれません。
討論や論争をネガティブに受け止めている人が大半でした。
ところが、数年前、“論破ブーム”が巻き起こり、子どもたちまで「論破」という言葉をふつうに使うようになりました。
聖徳太子が定めた『十七条憲法』の「和をもって貴しとなす」の精神に相反する、相手を言葉で打ち負かす論破が認知されたことに、私は驚きました。
戦国武将の武田信玄は、「戦というものは五分をもって上とし、七分をもって中とし、十分をもって下とす」という言葉を残しています。
勝負に勝たなくてならないのは当然だが、十分の完勝だと敵を侮ってしまい、おごりがでる。
七分の勝ちではまだ、勝ったことに安心して手を抜く。
今後いっそう頑張らせるためには五分の勝ちがよい、という信玄の勝ち方のこだわりです。
半歩ゆずる五分勝ちがよいというのは、信玄が禅に傾倒していたことと無縁ではないでしょう。
仏教には「中道」という教えがあります。
極端を捨て、まさに中道を行くことです。
お釈迦さまは、皆が幸せになれる道を求めて、王子としての生活を捨て、快楽に耽(ふけ)る生活を捨て、自身の肉体をとことんいじめる苦行に入りました。
しかし、ほどほどぐらいがちょうどいいという考えに至り、さとりを得たのです。
唯一無二の神を信じるキリスト教やイスラム教は、白黒をハッキリつける宗教です。
神の意に沿わないものはすべて悪です。
そのため聖戦(ジハード)という名のもとに 戦争が繰り返されています。
いっぽう中道を旨とする仏教は右にも左にも偏らず、お互いのよいところを認め、ゆずり合いの心を大切にして共に生きる道を歩む宗教です。
ビジネスの世界に目を転じてみると、以前は勝ち組と負け組にはっきりと分かれていました。
しかし最近は、お互いによい状態を保てるようWin-Winでやっていくのがいいんじゃないかという風潮が強まっています。
武田信玄のいう五分勝ちの精神がビジネス界に広まってきたようです。
これはよい方に向いていると思います。
そもそも日本には、近江商人の「三方良し」というビジネス哲学がありました。
「商売において売り手と買い手が満足するのは当然である。さらに、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方を「売り手に良し、買い手に良し、世間に良 し」の「三方良し」といいます。
三方良しやWin-Winを成り立たせるキーワードは"落としどころ”です。
双方が納得する着地点、妥協点を見つけ合うことです。
お互いにゆずり合って着地点を見つけていく。
日本人の最も得意とするところだと思います。
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相田みつを氏の言葉がある。
『「お先へどうぞ…」やさしくてうつくしい日本語ですね。
いいことは、他人(ひと)様を先に…自分のことは後まわし。
遠い遠い、先祖の日本人がこんな美しい、暖かい言葉を残してくれたんです。
他人のことなんかそっちのけ自分さえよければ…我先に、我先に…とみんな夢中で突ッぱしる。
もう一度「お先へどうぞ…」という、うるおいのある美しい日本語で、お互いに呼びかけ合える世の中になって欲しいなあ…』(雨の日には・・・・/文化出版局)より
「ゆずり合い」の精神の元にあるものは、「お先にどうぞ」の気持ち。
それが「先施(せんし)の心」。
先施とは、先に施(ほどこ)す、ということ。
それは…
自分から先に、挨拶する。
自分から先に、許す。
自分から先に、謝る。
自分から先に、感謝する。
自分から先に、笑顔を出す。
「お先へどうぞ」の気持ちを忘れず…
「お互いにゆずり合う」という言葉を胸に刻みたい。
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曹洞宗徳雄山建功寺住職、枡野俊明氏の心に響く言葉より…
日本人はディベート(討論)が苦手といわれています。
欧米のように子どもの頃からディベート教育を受けていないので、仕方のないことなのかもしれません。
討論や論争をネガティブに受け止めている人が大半でした。
ところが、数年前、“論破ブーム”が巻き起こり、子どもたちまで「論破」という言葉をふつうに使うようになりました。
聖徳太子が定めた『十七条憲法』の「和をもって貴しとなす」の精神に相反する、相手を言葉で打ち負かす論破が認知されたことに、私は驚きました。
戦国武将の武田信玄は、「戦というものは五分をもって上とし、七分をもって中とし、十分をもって下とす」という言葉を残しています。
勝負に勝たなくてならないのは当然だが、十分の完勝だと敵を侮ってしまい、おごりがでる。
七分の勝ちではまだ、勝ったことに安心して手を抜く。
今後いっそう頑張らせるためには五分の勝ちがよい、という信玄の勝ち方のこだわりです。
半歩ゆずる五分勝ちがよいというのは、信玄が禅に傾倒していたことと無縁ではないでしょう。
仏教には「中道」という教えがあります。
極端を捨て、まさに中道を行くことです。
お釈迦さまは、皆が幸せになれる道を求めて、王子としての生活を捨て、快楽に耽(ふけ)る生活を捨て、自身の肉体をとことんいじめる苦行に入りました。
しかし、ほどほどぐらいがちょうどいいという考えに至り、さとりを得たのです。
唯一無二の神を信じるキリスト教やイスラム教は、白黒をハッキリつける宗教です。
神の意に沿わないものはすべて悪です。
そのため聖戦(ジハード)という名のもとに 戦争が繰り返されています。
いっぽう中道を旨とする仏教は右にも左にも偏らず、お互いのよいところを認め、ゆずり合いの心を大切にして共に生きる道を歩む宗教です。
ビジネスの世界に目を転じてみると、以前は勝ち組と負け組にはっきりと分かれていました。
しかし最近は、お互いによい状態を保てるようWin-Winでやっていくのがいいんじゃないかという風潮が強まっています。
武田信玄のいう五分勝ちの精神がビジネス界に広まってきたようです。
これはよい方に向いていると思います。
そもそも日本には、近江商人の「三方良し」というビジネス哲学がありました。
「商売において売り手と買い手が満足するのは当然である。さらに、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方を「売り手に良し、買い手に良し、世間に良 し」の「三方良し」といいます。
三方良しやWin-Winを成り立たせるキーワードは"落としどころ”です。
双方が納得する着地点、妥協点を見つけ合うことです。
お互いにゆずり合って着地点を見つけていく。
日本人の最も得意とするところだと思います。
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相田みつを氏の言葉がある。
『「お先へどうぞ…」やさしくてうつくしい日本語ですね。
いいことは、他人(ひと)様を先に…自分のことは後まわし。
遠い遠い、先祖の日本人がこんな美しい、暖かい言葉を残してくれたんです。
他人のことなんかそっちのけ自分さえよければ…我先に、我先に…とみんな夢中で突ッぱしる。
もう一度「お先へどうぞ…」という、うるおいのある美しい日本語で、お互いに呼びかけ合える世の中になって欲しいなあ…』(雨の日には・・・・/文化出版局)より
「ゆずり合い」の精神の元にあるものは、「お先にどうぞ」の気持ち。
それが「先施(せんし)の心」。
先施とは、先に施(ほどこ)す、ということ。
それは…
自分から先に、挨拶する。
自分から先に、許す。
自分から先に、謝る。
自分から先に、感謝する。
自分から先に、笑顔を出す。
「お先へどうぞ」の気持ちを忘れず…
「お互いにゆずり合う」という言葉を胸に刻みたい。
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