人の心に灯をともす 3951 サバティカル

【サバティカル】3951



ニール・パヴィット氏の心に響く言葉より…


5日働いて、2日休む。

これが多くの人の働き方である、2日間のオフの日に、ほとんどの人はスイッチをオフにして、仕事のことは考えないようにしている。

特にストレスいっぱいの1週間を過ごしたあとなら、スイッチをオフにする時間は貴重だろう。

ところが、休みを取るということは、スイッチをオフにする必要があるからというだけでなく、革新的なアイデアを生み出す絶好のチャンスともなる。


もし同じことをし続けていると、脳の神経経路は超高速道路となる。

深く刻みこまれるようになればなるほど、ますます斬新で、独創的な考えは生まれにくくなる。

脳は驚くほど柔軟なので、新しい環境を見つけたり、これまでにない影響を受けたりすると、たちまち新鮮な神経経路を形成しはじめるのだ。


有名なグラフィックデザイナー、ステファン・サグマイスターのようなクリエイティブな人でさえ、自分が同じことを繰り返しているように感じ、仕事が色あせてきているように思うことがある。

彼は「一見したところ、クライアントとの昨年1年間はめざましい成功を収めました。

私たちの短い社歴においても、多くの賞を勝ち取り、急成長をしている売り上げのおかげで財源も満たされてきました。

しかし実際のところ、私は退屈している。

仕事が繰り返しになってしまっているのです」と言った。


そこで2001年、彼はニューヨークのスタジオを閉め、1年間の休暇を取ることにした。

実際、彼は7年ごとに研鑽を繰り返すことに決めたのである。

最初のサバティカル(長期休暇)では、ニューヨークに滞在した。

日記を見返して、もしも忙しくなかったら、本当はやりたかったことは何かを、すべて見つけ出した。

それらをリストにし、週あたりのスケジュールに組みこんだ。

この年、彼は自分の仕事への愛を再発見したのである。

また次の7年間にデザインしたものは、サバティカルの1年間に得たアイデアから生まれたものだった。


当初彼はクライアントが離れていくのではないかと恐れたのだが、1年間のオフが彼の作品にもたらした斬新さをクライアントは高く評価したということになる。

そう、彼のサバティカルは長期に及んで元が取れたのだった。


その力を強く信じたもう一人はフェラン・アドリア。

世界のベストレストランに5回選出された記録を持つレストラン「エルブジ」のオーナーにして主任シェフである。

彼は年間に6ヵ月しかエルブジを開けない。

残りは店を閉めて、キッチンスタッフ全員は実験にいそしむのだ。

彼は「今、我々は知識を食べているところです」と言うのが好きだ。


エルブジは年間8000席分の客を取ることができるが、2万人以上の客が順番待ちをしている。

それでも、彼は実験時間を手放すことはしない。

実験し、結果として新たな料理をする喜びを得る時間を持つことこそが、彼のレストランの人気の理由なのだろう。


あなたは「自由に考える」時間を得るために数ヵ月のオフを取る必要はない。

スリーエム社には15%プログラムというものがあって、全員が労働時間の15%を自分自身のプロジェクトのために使えるようになっている。

ポストイットノートのアイデアはこの時間から生まれたことは有名である。


グーグルではスタッフは労働時間の20%を自由に使うことができ、Gメール、グーグルマップ、グーグルトーク、アドセンスもこの時間から生まれたものだ。
今やアドセンスだけでグーグルの年間収益の25%を担っている。



*(筆者注)エルブジは、絶大な人気にもかかわらず損失がさみ2011年に閉店した。今回は約1000万ユーロ(約12億4880万円)を投資し、同じ入り江に2020年に形態を変えオープンする予定。


『ブレインハック』小学館集英社プロダクション





このコロナ禍においては、1ヵ月、いやそれ以上休む会社や店舗が続出した。

学校や塾をはじめとして、飲食店や、百貨店、映画館やジム、遊興施設、文化施設、テーマパークなどだ。

今後、関連する多くの会社や店舗の倒産や閉店が出てくることが懸念されている。


倒産の危機がある中、経営数字を抜きにして、なにをノーテンキなことをと、お叱りを覚悟でいうなら、今我々は大きなサバティカルを得たことになる。

多くの飲食店やサービス業においては、日々利益の薄い商売をしている。

週に2日の休みもままならないのが現状だ。

そんななか、強制的にという側面はあるにせよ、この長期の休みは多くのサービス業関連に従事する人たちにとって、今後大きな影響を与えるに違いない。


今まで、サービスをする側に、あまりにも余裕がなさすぎたのだ。

そして、このコロナ禍が過ぎ去ったあと、来年には、サバティカルが取れるところが増えるのではないか、などと夢想する。

このコロナ禍というのは、サバティカルに限らず、今後あらゆる面で、この日本が大きく変わる変節点になるのだと思う。


この大きなパラダイムシフトを粛々と乗り越えていきたい。





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