人の心に灯をともす 4061 人生100年の習慣

【人生100年の習慣】4061



NHKスペシャル取材班、松本卓臣(たくおみ)氏の心に響く言葉より…


かつては「100まで生きる」ということは、多くの人にとって非常に価値あることだったと思いますが、今は少し違う気がします。

「100まで“健康”で生きる」ことが重要。

最新の人口推計では、日本で90歳以上の人が史上初めて200万人を突破し、100歳以上の高齢者は6万7000人あまりと過去最多、今後も増え続けていく見込みです。

医療技術の進歩や豊かな食生活によって「100まで生きる」は当たり前の時代になりつつある。

生きる長さだけではなく、質を重視する時代が到来しているのです。


実際に世界では今、心身ともに健康で現役バリバリの驚くべき100歳以上の高齢者が増えています。

「それって遺伝でしょう?」とか「そういう家系なのでは」と思いがちですが、そうとは限らないことがわかってきました。

条件次第で誰でも“健康長寿”を実現できる可能性があることが最新の科学で明らかになりつつあるのです。


私がこのテーマに関心を持ったのは、2013年10月に放送した、NHKの「クローズアップ現代」がきっかけです。

驚異の身体能力を持つ世界中のスーパー高齢者が集う競技大会・ゴールドマスターズが日本で開催されるのを機に、日本人で陸上100メートルの世界記録を持つ103歳のおじいさんや、“八代(やつしろ・熊本)のウサイン・ボルト”の異名をとる90歳の俊足おばあさんなど、シニア会の強者たちがしのぎを削る姿を記録し、そのパワーと健康の秘密に迫ろうという企画でした。

昨今、陸上競技での日本人アスリートの活躍もめざましくなりましたが、まだまだ世界の壁は厚く、メダルをとるのは決して容易でありません。

しかし、このゴールドマスターズ、“高齢者たちの闘い”においては事情がまったく異なります。

日本人選手の中には金メダル候補どころか、世界記録保持者があまるほどいたのです。


なぜ日本の高齢者は、世界を相手に大活躍できるのか?

暮しや食事に世界を圧倒する秘密が隠されているのか?

出場者たちへの取材がスタートしました。


この番組の取材で出会ったのが100歳を超えた人を指す「センテナリアン」という言葉。

1世紀(センチュリー)を生きた人という意味で、110歳を超えるとスーパー・センテナリアンと呼ばれています。

取材の中で、私はある女性の存在に興味を持ちました。

ジャンヌ・カルマンというフランスの女性で、世界で唯一120歳を超えた人物です。

お父さんの画材店で働いていたときに、絵の具を買いにきたゴッホに会ったこともあるという逸話が残っています。


カルマンさんの経歴がすごい。

フェンシングをなんと85歳でスタート。

自転車は100歳まで乗っていたと言います。

その一方で、117歳で禁煙するまで100年近くたばこを吸っていたとのことで、いったい何が彼女の長寿を支えたのか?


体だけでなく、長寿者の精神の秘密を解き明かそうという動きもあります。

病は気からと言いますが、心の持ちようや行動が遺伝子の働きにまで影響を与え、それが「慢性炎症」とも深いかかわりがあるという驚くべき分析結果も示されています。

そして高齢者が、あまり外出できなくなったり、施設での暮らしで寂しそうにみえていたりしても、周囲が考える以上に「豊か」な精神状態ですごしているという研究も。

こうした現象は「老年的超越」と呼ばれ、メカニズムの解明が急がれています。

孤独で不幸そうに見える年老いた人が、実はより豊かな心で人生の終盤を歩んでいるという現実があることを知らされたとき、とても勇気づけらえる気がしました。


2016年、105歳を迎えられた聖路加国際病院の名誉院長、日野原重明先生が番組の趣旨に賛同してくださり、ご出演してくださいました。

番組の最後に語られたのは、

「新しいことを創(はじ)める思いがある限り、人はいつまでも若くいることができる」

という言葉。

宗教哲学者、マルティン・ブーバーが残したこの言葉は、先生が到達した真理なのだと感じました。


『人生100年の習慣』講談社
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同取材班の小笠原卓哉氏は本書の中でこう語ります。

『「人生の中で大切にしてきた考えや、生きる指針はありますか」

インタビューで必ず尋ねることにしていたこの質問に対して、あるセンテナリアンがこう答えました。

「自分が自分のボスであること」

言い換えれば、自分のことは自分で決める、というごく単純なことなのですが、この言葉が妙に私の心を打ったのです。

思えば、取材したセンテナリアンの多くが、自営業など自分の裁量や判断で仕事をしてきた人たちでした。

また、会社組織の中で働いてきた人であっても、同様の意識で働いていたことに気づきました。

日が暮れたら仕事はしない。

そう決めているサルデーニャ島の羊飼い。

週に一度は徹夜をして執筆作業に没頭していた、医師の日野原重明先生。

休むにせよ、ハードワークするにせよ、健康長寿のセンテナリアンたちは、自らの意思でそれを実践していたのです。


そして、「100歳まで生きる」こと自体を目標にしてきたというセンテナリアンは、今回お会いした中でひとりもいませんでした。

大好きな仕事を続けたい、趣味をもっと極めたい、家族でいつまでも楽しくすごしたい、社会の役に立ち続けたい、世界がどう変わっていくのかこの目で見届けたい…。

「何のために生きるのか」、希望や生きがいを持ちながら日々を重ねてきたその結果として100歳まで到達した、という人たちでした。

経済的に裕福であるかどうか、社会的地位が高いかどうかにかかわらず、です。』


人は、「新しい」ことに興味を失ったとき老いる。

それは「未来」への好奇心を持てなくなったということ。

いくつになっても、何か新しいことを始める。

どんな小さなことでもいい、そのチャレンジする姿勢が若くいる秘訣だ。


そして、大事なことは、年齢を重ねれば重ねるほど、何かをアウトプットしていること。

アウトプットを増やせば、必然的にインプットは増える。


人生100年時代…

つねに、新しいことへの好奇心を忘れない人でありたい。





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