人の心に灯をともす 4072 問題発見力を鍛える

【問題発見力を鍛える】4072



細谷功(いさお)氏の心に響く言葉より…


デジタル化を始めとする急激な変化による不確実性の増加は「VUCA(ブーカ)の時代」《Volatility(ボラティリティ・変動性)、Uncertainty. (アンサーティンティ・不確実性)、Complexity(コンプレクシティ・複雑性)、Ambiguity. (アンビギュイティ・曖昧性)》という言葉に代表される「先の読めない時代」への問題提起をしました。

このVUCAの時代の集大成とも言えるのが、今回の新型コロナウィルスの世界への直撃だったわけです。

これによって私たちはまさに「一寸先は闇」であることを身をもって体感しました。

確かにこのCOVID-19の騒動は、いずれ時間とともに収束するかもしれませんが、ウィルスはまた新たに姿を変えて私たちを襲ってくるであろうこともまた容易に予想されます。


ところが本当に私たちが予期すべき「次の波」は、またしても、「予想もしていなかった不測の事態」であり、そのようなことがいつ起きても対応できる心の準備をしておく必要があるということが今回の騒動から学べる教訓になります。

本当に予期すべき不確実性は「予期していないことが起きうる」ことだけです。

このような時代の心の準備とは何か?


それに対する解のひとつが「問題発見力」です。

安定している時代にはある程度問題はわかっているので、それを解決する能力が重要ですが、不確実性が上がれば上がるほど、「そもそも何が問題なのか?」を考える能力が重要になってきます。

ところが従来の教育や価値観では「すでにある問題の解決」が重視され、問題解決型の職業が尊ばれてきているために、日本の社会には、問題を発見することが解決することに比べると不得意な人が圧倒的に多いのです。

不確実性が高い時代には「与えられた問題を上手に解く」のではなく、問題が与えられたら「そもそもこれは解くべき問題なのか?」と疑ってかかり、「解くべき問題はこちらである」と逆提案する能力が重要です。


問題発見するために最も重要なこと、まずは自分に見えていないものの方が多いのだという「無知の知」の自覚です。

それによって安易に与えられた問題を信じないことで思考回路を起動します。


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細谷氏は「問題を自ら探しに行く」に関してこう語る。

『山における狩りでも、海における漁のようなものでもよい、何か獲物をたくさん取りたいときに大事なことは何でしょうか?

大きく2通りの状況が想定されます。

1つ目は、獲物が十分いる場合です。

この場合に大事なことは、「いかにうまく獲物を取るか」になります。

つまり見えるところに獲物はたくさんいるわけですから、あとはそれをいかに効率的な最低限の労力でつかめるかが成功のキーとなります。

続いてもう1つの状況というのは、獲物が十分にいない場合です。

この場合は、そもそもまずは「獲物がいる場所を探す」ことの方が重要になります。

もうおわかりでしょう。

前者が問題解決がより重要な場面で、後者が問題発見がより重要な場面ということです。

VUCAの時代とは「獲物がいる場所を探すところから始めなければならない時代」と言えるでしょう。

変化が激しいということは、獲物の位置が流動的だということです。

獲物の現在地を特定するための情報も少なく、確実に獲物を捕まえることが難しくなってきたことがいまの時代の特徴です。

比較的時代が安定している時には、ビジネスにおいても仕事の流れがある程度定型化されているために、だまっていれば仕事が流れてきます。

そのような場合に重要なことは、決められた仕事をいかに効率的に数多くさばくかになります。

ところが変化が激しく、不確実性が高い環境下においては、非定型な仕事も多くなり、なにより仕事そのものがだまっていても降ってくるわけではなく、自分なりに探しに行く必要が出てくるのです。

VUCAの時代は「何か良いシステムを提案して」というように仕事を曖昧な形で依頼することも増えてきます。

これがVUCAの時代において問題発見が必要になってくる理由です。

そして、「言われたことを忠実にこなす」だけの時代は終わりました。

たとえば上司のニーズを理解した上で「頼まれてもいないこと」(でもそのニーズに合ったこと)、そして「先進事例(=誰かが既にやったこと)から学ぶ」のではなく、「誰もやっていないことを考える」ことを能動的に提案していく姿勢が部下には求められるのです。

このような時代には「言われたことを忠実に実行する」ことを至上命令にしてきた人たちは対応できなくなります。

まさに自分から能動的に獲物を探しに行くことが求められてくるのです。』


何年か後から見たら、「このコロナ禍の期間は、前代未聞の狂乱の時代だった」と言われるはずだ。

移動と三密が禁止され、旅行業界、飲食、宿泊、レジャー、イベント業界が軒並み窮地に陥っている。

まさに、先の見えない一寸先が闇の時代であり、VUCAの時代でもある。


そんな時代に必要なのが、「問題発見力」。

解く力より、問題を見つける力なのだ。

問いを立てる能力でもある。


自らの問題発見力を鍛えたい。







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