人の心に灯をともす 6092 年上の義務

【年上の義務】6092



山田玲司(れいじ)氏の心に響く言葉より…


もしも年下の人間にバカにされたり、無視されたくなかったら、年上にも年下に対する「しかるべき義務」があるはずだ。

そんなことを考え始めた僕は、「年上の義務とは何か」について、いくつかの結論に達した。


その中心になるのがこの3つだ。

「愚痴らない」「威張らない」「ご機嫌でいる」


挙げようと思えば他にもいろいろあるのだけど、本質的なものはこの3つに尽きると思う。

実際、ネットで公開してみると、多くの反響があった。

おそらくこの3つは、今の「意見を言わせてもらえない若者」にとって、「理想の年上像」の最低条件なのだろう。


反面、「聖人君子かよ」とか、「私は愚痴るし、威張るし、不機嫌にいく。鉄拳制裁もするのが年上なのだよ」みたいな意見も届いた(僕はこういう人の下では働きたくない)。

とはいえ、僕自身も「それを完璧に実践できているか?」というと、義務を果たすのが難しいときもある。

それでも、年下の人と会うときは常に「年上の義務」について意識するし、その実銭ができない心理状態だったりするときは、なるべく彼らと距離を取るようにしている。


人間は必ず 「年上」になる。 そのときに備え、年上の義務について真剣に考えなければ、「不幸な人生」にまっしぐらだ。

残念なことにこの国の多くの人が、年上として尊重されていないだけでなく、いないものとして無視されている。

あなたは「相手にされない年上」になっていないだろうか?


『年上の義務』光文社新書
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パナソニックの創業者、松下幸之助氏は、好かれる人の条件を聞かれて、「運の強そうな人と、愛嬌のある人やな」と答えたという。

愛嬌のない人は、男女を問わず、どの年齢からも好かれない。

可愛げがないからだ。


愛嬌が必要なのは、若い人ばかりではなく、年長者、それも特に年配の男性にいえる。

年をとればとるほど、多くの人は愛想がなくなり、仏頂面になるからだ。

特に、大会社の役職経験者は、威張る癖が抜けない。

偉そうに振る舞い、可愛げがない。


可愛げがない老人の末路はあわれだ。

だれからも相手にされず、自分の我だけを張る不機嫌な嫌われ者となるからだ。


可愛げがある老人は・・・

「愚痴らない」「威張らない」「ご機嫌でいる」。


「年上の義務」という言葉を胸に刻みたい。




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