人の心に灯をともす 4092 リビング・シフト

【リビング・シフト】4092



面白法人カヤックCEO、柳澤大輔氏の心に響く言葉より…


1998年に面白法人カヤックを創業して以来、一貫して取り組んできたのは、「会社」という枠組みの中で、どうやったら人は面白く働けるか?ということを研究し、そして実践してきたということだったのではないかと思います。

今から20年以上前、カヤックが面白く働くためにこだわったことのひとつは、「どこで働くか?」ということでした。

つまり場所にこだわるということです。


本社の所在地を鎌倉にしたこと。

そして、「旅する支社」という制度をつくったこと。

鎌倉に本社を置いたのは、純粋に社会というものを見つめたときに、毎日、満員電車に揺られて、ビル熱のこもった都会の高層ビル群の中でずっと働くのは嫌だなあ…と思ったという素直な気持ちに従ったのだと思います。

満員電車に乗らないためには、職住近接の考え方を取り入れ、高層ビルで働きたくないなら、そうではないまち並みを維持しているまちを選ぶということです。

もちろん高層ビルでバリバリ働くのも、気持ちが上がりますし、格好いいなあという気持ちもあるのですが、どっちが好きかは、人によってきっと違いがある。


そして、そういう方が好きという社員を集めたら、価値観も近いだろうし、まあまあ楽しく働けるかなと思ったのでした。

一方で、いくらそんな素敵な場所を見つけて職住近接で働き始めたとしても、毎日同じ場所で働くのも刺激がないし面白くなさそうだよなあ。

そう思ったのも、ある種の純粋な気持ちだったのだろうと思います。

そこで生まれたのが「旅する支社」です。


簡単に言うと、オフィスを固定せず、みんなでいろんな場所に行って仕事してみようぜという取り組みです。

今ではそれほど目新しい取り組みではありませんが、当時はワクワクする働き方でした。


これもまた、農耕民族のように同じ場所にしっかりと根を張って生きるのも楽しいけれども、狩猟民族や遊牧民のように常に旅するように働くということが好きな人もいる。

僕らは一年の大半は鎌倉に根を張って農耕民族のように働き、一年のうち10パーセントくらいは、狩猟民族のように働くのがちょうどいいのではないかというバランスでやってきました。

これも、どちらがいい悪いではなく、価値観や好みの話だろうと思います。


そして時が経ち、今は働く場所や住む場所についても、以前よりも明らかに制約がなくなり、自由になりました。

自分の価値観の合う場所で働いたり、住むことが以前よりずっと簡単になったのです。

その結果、多くの人が「どこに住むか?」「どこで働くか?」にこだわった方が、実は人生は楽しいのではないか?と気づき始めたように思います。

何も単一の価値観に従う必要はないのです。

そして、その個人の価値観が明確になり、自由に選択できる社会に向かうのだとしたら、その流れに合わせて、地域も変わっていく。

そして、ビジネスやコミュニティも変わっていきます。

そこには地方創生へのヒントもあります。


『リビング・シフト 面白法人カヤックが考える未来』KADOKAWA
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柳澤氏は「リビング・シフト」について本書の中でこう語る。

『インターネットの進化や産業構造の変化によって、パソコンやスマホ一台あればできる仕事が増えていったら、どうでしょう。

わざわざ工場に行かなくても、産業革命前と同じように、自宅で仕事することができるようになります。

ヘーゲルが言ったように、世界は螺旋(らせん)的に発展する。

まさに螺旋を一周回って戻ってきたような感覚です。

もはや自宅を固定する必要さえなくなるかもしれません。

自分の好きな場所に移り住んだり、季節ごとに快適な地域を選んで住むことだってできるようになるのかもしれない。

ある時代において、あたりまえとされているものの見方や捉え方のことを、パラダイムと言います。

インターネットの進化によって、自宅やカフェで仕事ができるようになったことで、ワークスタイルはもちろん、どうやって住む場所を選ぶか、どうやって暮らすかという価値観もまた大きく変わっています。

まさにパラダイムが変わろうとしているのです。

そのパラダイムの変化を、僕たちは「リビング・シフト(住み方の変化)」と呼んでいます。』



実際、誰もがリビングシフトをできるというわけではない。

小売業や飲食、映画館や観光施設など、その場所でなければできない仕事もある。

しかし、今回のコロナ禍では、このその場でしかできない仕事が大きな打撃をこうむった。

リビングシフトができる仕事は、ほとんどこのコロナ禍の中でも売上は落ちなかった、というより、むしろ上がっているところの方が多い。


だが、飲食の中でも売上が上がっているところがある。

それはたとえば、マクドナルドやKFCだ。

では、他と何が違ったのかというと、この2社は、ドライブスルーがあり、テイクアウト比率が高く、デリバリーがあり、専用アプリで事前注文や決済ができるという店舗のデジタル化をかなり前から実装していた。

これらは、コロナ対策に必要な「非接触型」。

そして、それは、外食から中食(なかしょく)への業態をシフトしていたということでもある。

中食とは、調理されたものを持ち帰る弁当とか総菜の分野。

内食とは、家で素材から調理する食事のことを言う。

食事のスタイルとしては、この、外食、中食、内食の3つがある。

このコロナ禍においては、内食や中食から一番遠い位置にある、外食業態である街中のイタリアンやフレンチ、和食などの個店や、ファミリーレストランや居酒屋などのチェーンが一番影響を受けてしまった。


このアフターコロナの時代、飲食業態においてさえ、スタイルの垣根が取り払われつつある今、他の多くの会社において、働き方の多様化が加速するのは間違いない。

コロナ後の大きな変化…

「リビング・シフト」の時代をたくましく、そして面白おかしく生き抜きたい。






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