人の心に灯をともす 4143 お預かりしている命

【お預かりしている命】4143



曹洞宗徳雄山建功寺住職、枡野俊明氏の心に響く言葉より…


この世に生を受けてから人生をおえるまでの期間を、ふつう「寿命」といいます。

しかし、禅(仏教)では違ういい方をします。

「定命(じょうみょう)」です。


命の長さは生まれ落ちたその瞬間から“定められている”と考えるため、そう表現するのです。

もちろん、自分の定命がどのくらいの長さなのかは、誰にもわかりません。

たしかなことは、どんな命にも、必ず、終わりがあるということ。

これは避けようがありません。


では、命は誰のものでしょうか。


「自分の命なのだから、誰のものでもない。自分のものに決まっているじゃないか」

多くの人がそう思っているのではありませんか?

しかし、違うのです。

禅は命をこう考えます。


「仏様(ご先祖様)からの預かりもの」


いま、そこに、自分がいただいている命は、ご両親をはじめ、たくさんのご先祖様が永々(えいえい)と命をつないできてくれた結果としてあるのです。

そのうちのたった一人でも欠けていたら、いまの命はありません。

そのことを思ったら、“命は自分のもの”だなんていえますか?

ご先祖様たちのお陰様によって、いただいている。

ご先祖様からお預かりしている、という受け取り方ができるのではないでしょうか。


お預かりしている命だとしたら、自分勝手に扱うことはできませんね。

他人様(ひとさま)からなにかをお預かりしたら、お返しするまで大切に、扱うはずです。

命も同じ。

定命が尽きてお返しする瞬間まで、大切にしていくのが、当たり前の命との向き合い方でしょう。


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筑波大名誉教授、村上和雄氏は「自分の体」についてこう言っています。

『自分の体は自分のものだと思っているかもしれませんが、実は私たちの体はすべて借りもの、要するに“レンタル”なのです。

レンタルですので、期限が来れば返さねばなりません。

これが「死ぬ」ということです。

貸し主は地球、宇宙、そして神です。

体は地球や神からの借りものという考えは、昔から日本にあります。

神は、私たちに体を貸した際、レンタル料、まあ利息と表現してもいいですが、そういうものを取るようなケチ臭いことをしませんでした。

すべての人に対して無償で貸してくれたわけです。

それでは、借り主は誰でしょうか?あなた?

あなたというのを仮にあなたの体と表現すると、体は60兆個の細胞でできており、それらは1年くらいで1度全部入れ替わりますから、そういう主体性のない存在に借りる権利はありません。

では、心?そう思うかもしれませんが、そうではない。

なぜなら、心はしょっちゅう変わります。

細胞と同じです。

入れ替わるというか、心はその時の状況や感情でどんどん変化します。

昨日の考え方は、今日にはありません。こんな不安定なものに体を貸せるわけがありません。

すると、残っているのは魂しかありません。

「三つ子の魂百まで」と言いますが、「三つ子の心百まで」とは言いません。

心も体も日々、入れ替わっているからです。

心は、確かに私の一部ではありますが、毎日変わります。

死ぬと、くやしい、さびしい、嬉しいといった心はなくなりますが、魂はなくなりません。(神“サムシング・グレート”と見えない世界/矢作直樹・村上和雄)祥伝社新書



体は神さまからのレンタルだということが、ストンと腑に落ちれば、体を粗末にすることはできない。

借りているものだから、できるだけメンテナンスをよくして、たとえ古くなったとしても、「清潔で、よく手入れが行き届いて気持ちがいいね」と言われて返したい。

そういう意味からすると、女性は、特に、日々お化粧をして、いつも清潔できれいにしているので、貸主からしたら「大事に使ってくれて、ありがとう」と言われるかもしれない。

反対に、むさくるしく、頭などボサボサで不潔な男性がいたとしたら、貸主は嘆くだろう。


誰が「命」お預かりしているかというと、それは村上先生のいう「魂」。

お返しするその時まで、お預かりしている命と体を、日々大切に使わせていただきたい。






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