人の心に灯をともす 5449 えこひいきされる人に

【えこひいきされる人に】5449



斎藤一人さんの心に響く言葉より…



よく、俺が本を読ませると、「この本の感想は、どうのこうの」と書いてくる人がいるの。

本の感想を書くんじゃないの。

本の感想を書くのは学生の仕事なの。

「このような良い本を読ませていただいて、ありがとうございます」というような、上の人が喜ぶようなことを書くんだよ。

それが大人なの。


上の人の機嫌を取れない奴が、お客様の機嫌を取れるはずがないんだ。

商いとは、お客様にえこひいきしてもらうことなんだよ。


たとえば、俺がえこひいきしている本屋さんがいるんだよ。

本屋いっぱいあるんだよ。

近くにだってあるんだよ。

それがわざわざあそこまで行って、買おうって気になるんだよ。

商人っていうのは、えこひいきしてもらえるような性格になるんだよ。


えこひいきしちゃいけないなんて、学校だけだよ。

商人っていうのは、えこひいきをお客さんにしてもらって、三〇〇メートル離れていようが、五〇〇メートル離れていようが、わざわざ来たくなっちゃうくらい可愛がってもらえるような性格になるんだよ。

「斎藤さん、いつも顔色がいいですね」とか、お世辞の一つも言ったりするんだよ。

これが商人なの。


それが、上の人の機嫌も取れないで、「あの人は一生懸命仕事しているけど、なんか相性が悪くって」って、言われるような社員じゃどうしようもないんだよ。

上の人ひとりの機嫌も取れない奴が、大人の世界で生きていけないんだよ。

だからみっともなくて、表にも出せないんだよ。

そういう奴は。


できが悪いんだって、はっきり言ってやらなければわからないの。

その程度の仕事ぶりで、できが良いと思っているんだよ。

当人は。


商人は、つねにえこひいきをしていただく。

執着して執着して執着して、えこひいきしてもらえるような人間になるの。

つい、あいつ使っちゃうんだよとか、つい、あそこを使っちゃうんだよってなるの。

えこひいきされる人間になるんだよ。


《「商売」って「人様からえこひいきしてもらうこと」なんだよ》


『人生が全部うまくいく話』三笠書房
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「戦略おべっか(講談社)」という本の中にこんな話があった。


『寒い晩、織田信長が出かけようとしたとき、草履をあたためていたという、木下藤吉郎(のちの太閤秀吉)の若き日の有名なエピソードがある。

また、秀吉が鷹狩の帰りにノドの渇きを覚え、通りがかりの寺に寄って飲み物を求めたときのこと。

応対に出た少年(のちの石田三成)は、まず初めに、大きな茶碗にぬるい茶をなみなみと次いで出してきた。

それを一気に飲み干した秀吉がおかわりを所望すると、次に最初より小さい茶碗に熱々の茶をいれて出した。

相手のノドの渇きを察知して、茶の温度と量を変えたその気配りに感心した秀吉は、少年を城に連れて帰って、家来にした。

この二つの事例は、どちらも、目上の者に対するわかりやすいおべっかである。』


現代は、上の人の機嫌を取るのが、まるで、へつらったり、おべんちゃらを言って、相手に取り入ろうとする卑怯なことのように思う人がいる。

あるいは能力ないダメ人間が使う姑息(こそく)な手段だと思っている。


では、秀吉と石田三成がダメ人間だったのか、という話だ。

日本史の中でも、最も能力の高い二人だ。

織田信長も、えこひいきして秀吉を登用し、結果として天下人となった。


気の使い方は、日常のささいな一挙手一投足に出る。

鋭い観察力がある人や、見抜ける力を持っている人は、人のちょっとした行動を見ている。

そして、えこひいきする。


商人だけでなく、人として生きていくには、この気配りという、上の人の機嫌をとる力が必要だ。

そして、その力を磨くこと。

すると、えこひいきされる人となる。


同時に大事なのが「愛敬」。

人から可愛がられる力だ。


商売上手な…

えこひいきされる人でありたい。






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