人の心に灯をともす 5481 「SINIC(サイニック)」とは何か

【「SINIC(サイニック)」とは何か】5481



ヒューマンルネッサンス研究所、中間真一(なかましんいち)氏の心に響く言葉より…


"SINIC(サイニック)”とは何か?

SINTC-Seed-Innovation and Need-Impetus Cyclic Evolution of technological innovation の頭文字を取ったものである。

この"SINIC"の意味を日本語で表現すると、「科学が技術の種となり、技術は社会を革新する。

そして、社会は技術に新たなニーズを与え、技術はその社会的価値によって、さらなる 科学の発展に刺激を与える。

そのような、円環的な技術革新の進化」となる。

つまり、科学・技術・社会の三者の相互の影響による、技術革新の円環的進化を、未来予測理論として体系化したものである。


しかし、このような科学・技術・社会の相互作用は、単に放っておいて進行するものではない。

円環的な相互作用が進み続けるための原動力となるものが必要である。

それは、人間の欲望や意欲であると位置づけている。

人間の進歩に向かおうとする欲望や意欲、志向性をエンジンとした推進力が、科学・技術・社会に作用することで、円環状の進化が活性化するということを表している。


SINIC理論は、未来予測理論である。

しかし、理論であると共に、その理論に基づいた「未来シナリオ」をも提示している。

それが、科学・技術・社会の進化を表す、SINICダイアグラムである。


つまり、SINIC理論=「理論」+「シナリオ」、として構成されるものなのだ。

SINIC理論は、発表からすでに半世紀以上を経ている。 つまり、発表当時に予測した未来とは、まさに現在進行中の私たちの世界である。

そして、SINIC理論への関心は、特にここ数年で急速に広がり、さらに加速されて拡大しているという実感がある。

その理由は、ほぼ一致している。


それは、「50年以上前の高度成長真っ只中の時代において、ちょうど現在に相当する時期で、世界中で新旧の価値観の大転換が起こっていると予測した未来予測の高い精度」への驚きと評価の結果なのだ。

技術視点だけの未来予測であれば、情報化がさらに進むイメージに留まるものとなるであろう。

しかし、人類史全体を俯瞰して、太古からの人間の価値観の移り変わりなどに基づいた理論体系から洞察したSINIC理論に基づけば、情報化が進む社会の中で、これまで長く続いてきた工業社会の価値観のままでは立ちゆかなくなり、同時に、まったく新しい社会の萌芽も生まれて、新旧価値観の大転換が到来し、混沌や混乱の渦に巻き込まれていく未来を予測できていたのである。


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SINIC理論はオムロンの創業者、立石一真(たていしかずま)氏が1970年の国際未来学会で発表した理論だ。


パソコンやインターネットも存在しなかった時代に発表された。

SINIC理論では、直近は下記のように分類される。

1974年から「情報化社会」。

2005年から「最適化社会」。

2025年から「自律社会」。

2033年から「自然社会」。


「最適化社会」とは2025年からの「自律社会」へ移行するための大転換の時代と予測されています。

無くなるはずの戦争や紛争が発生し、想定外の感染症の拡大、気候変動による大規模な自然災害、大量生産大量消費型経済システムの限界、AI技術による雇用危機など、世界は今、まさに葛藤と渾沌の最適化社会の渦中です。

人類は、物質的な豊かさを手に入れました。

一方で、エネルギー、資源、食料、人権などの様々な問題が未解決のまま取り残されています。

最適化社会では、これまでの工業社会を通じて貯めこんでしまった負の遺産の解消が大きなテーマになります。

SDGsの17の目標への世界的な取り組みは、まさに最適化社会のムーブメントの表れです。



「自律社会」とは、自律社会の構成要件としては、「自立」(自ら立つ)、「連携」(つながり合う)、「創造」(つくりあげる)という3つを挙げています。

その3つの要件の重なる部分に、自律社会への未来可能性が生まれると考えています。

そのために、より人間の内面、精神性、感情にも関わる技術「精神生体技術」が新たな技術分野として立ち上がるでしょう。

そこでは、従来のように人や社会は新技術に適応するだけでなく、科学や技術に対して「倫理」面からの影響を与えていくことも重要になります。

AI、遺伝子医療、モビリティ、貨幣システム、ものづくり、住まい方、働き方、レジャー、アートやスポーツなど、様々な分野で、自律的で持続可能性を高める共創や創発が芽生えるのです。



「自然社会」とは、SINIC理論では、原始社会からスタートした人類史の一周期は、自律社会の完成によって完了します。

そして、二周期目は「自然社会」として2033年からスタートすると予測しています。

これは、再び原始社会に回帰するということではありません。

円錐上の螺旋階段を登っていくように、原始社会から一段高いレベルに発展を遂げた、ハイパー原始社会とでも言うべきスタートです。

自然(しぜん)と対峙する人間社会ではなく、人も技術も自然の一部となった、あるがままの自然(じねん)の世界、それが持続可能で豊かな社会となる方向性が目指されます。

これは、SINIC理論が理想とした「ノー・コントロール」という社会コンセプトの実現に近づく道筋にもなります。

以上、Omronホームページより



先行きの見えない「VUCA(ブーカ)」の時代、未来を知ることは誰にとっても必要なことだ。

教育、経営、医療、働き方、経済、貨幣、芸術、スポーツ等々、未来の方向性がわからなければ、間違った努力をしてしまう。

SINIC理論を学びたい。





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