人の心に灯をともす 3605 どんな人と一緒になっても、どんなことに出くわしてもつぶされない人格をつくる

致知出版社、藤尾英昭氏の心に響く言葉より…


我われは遠くから来た。

そして遠くまでいくのだ…。


若年期に出合ったこの言葉をいまも時折思い出し、口ずさむことがある。

ゴーギャンの絵に「我われはどこから来たのか。我われは何者か。我われはどこへ行くのか」と題された作品があるが、これに由来してつくられた言葉なのかもしれない。


太古から今日まで、生命は一貫して二つの原理によって存在している、という。

一つは代謝であり、もう一つはコミュニケーションである。

代謝によってエネルギーをつくる。

コミュニケーションによって新しい生命を生み出す。

この二つの原理によらなければ、あらゆる生命は存在し得ない。


この生命を生命たらしめている二つの原理は、人間の幸福の原理と対をなすように思われる。

即ち、あらゆる面で代謝(出と入)をよくすること、そして物を含めた他者とのコミュニケーションをよくすること。

そこに人間の幸福感は生まれるのだ。

聖賢の教えは、極論すれば、この二つを円滑にするための心得を説いたもの、とも言える。


脳の専門医、林成之氏は、どんな人の脳も三つの本能をもっている、という。


一つは「生きたい」

二つは「知りたい」

三つは「仲間になりたい」


という本能である。

この脳の本能から導き出せる「脳が求める生き方」は一つである。

「世の中に貢献しつつ安定して生きたい」

ということである。

脳の本能を満たして具現するこの生き方は、そのまま人が幸福に生きる道と重なり合う。

そこに大いなる宇宙意志をみる思いがする。


遠くから来た私たちは、宇宙意志のもとに、幸福を求めて遠くまで歩み続けているのかもしれない。

最後に、四十年ハガキ道を伝道してきた坂田道信さんの言葉を紹介する。


「どんな人と一緒になっても、どんなことに出くわしてもつぶされない人格をつくり、幸せに楽しくいられるような人になりたい」

大人の幸福論を説いて、これ以上の言葉ない。


『小さな修養論』致知出版社




すべての人間は、この世に生を受け、そして、あの世に旅立つ。

その人生の目的は、生まれたときより少しでもましな人間になってあの世に行くこと。

それは、魂を磨き、人格を高めること。


その多くは、人間関係によってつくられる。

つまりこの世には、人間関係を学ぶためにやってくるとも言える。

だからこそ、人間関係は一筋縄ではいかないし、簡単ではないのだ。


「どんな人と一緒になっても、どんなことに出くわしてもつぶされない人格をつくる」

よく学び、よき仲間をつくりたい。