人の心に灯をともす 3633 アフターデジタル

【アフターデジタル】3633



藤井保文&尾原和啓氏の心に響く言葉より…


現在、多くの日本企業は「デジタルテクノロジー」を積極的に取り込んでいますが、そのアプローチは「オフラインを軸にしてオンラインを活用する」ではないでしょうか。

例えば、「オンラインでも実店舗のような接客を」とか、「無人レジを一部導入してみる」といった取り組みです。


世界を見渡せば、例えば米国の一部地域、中国都市部、エストニアなどに代表される一部の北欧都市では、すでにオンラインとオフラインの主従逆転が起きています。

考え方のベースはオンラインであり、こちらが「主」。

オフラインは「信頼獲得可能な顧客との接点」という位置づけで、こちらは「従」です。


考えて見れば、モバイルペイメントが広がるとすべての購買行動はオンラインデータとしてIDにひも付きます。

IoTやカメラをはじめとする様々なセンサーが実世界の接点に置かれると、人の購買行動だけでなく、あらゆる行動がオンラインデータ化します。

つまり、オフラインはもう存在しなくなるとさえ言えるでしょう。


こうなると、顧客接点データが膨大な量になり、企業間の競争原理は、顧客接点データを使ってどのように良いエクスペリエンス(体験)を作り、接点間を移動させ、いかにして自社サービスへの顧客吸着度を高めるかというものに変わってきます。

「接点頻度を高くし、行動データを活用しないと他社に負ける」という構造になってくるのです。

何のデータも取れない商品を作って売っているだけでは、新たな顧客行動の変化を捉えられず、競争力を生み出さないのです。


「顧客接点データを多く持ち、それをエクスペリエンスの良さに還元する」という新たな改善ループをいかに高速で回せるか。

これが新しい競争原理です。

競争原理が変われば、当然産業構造は変わります。

これまではメーカー主導で、バリューチェーンの上流のほうが偉く、顧客接点側はヒエラルキーの低い位置にいました。

これからは顧客接点を多く持っているプラットフォームが偉くなり、単にモノを作っているだけのメーカーは「接点のうちの1つ」となる商品を提供する下請けになります。

この新しい構造変化を、私たちは「バリューチェーンからバリュージャーニーへ」という言葉で表現しています。

この構造変化は、過去30年の企業の株式時価総額の変動を見ても明らかでしょう。


モバイルやセンサーが偏在すると現実世界にオフラインがなくなり、「オフラインがデジタル世界に包含(ほうがん)される」ようになります。

そうした世界を私たちは「アフターデジタル」と呼んでいます。

それに対して、「オフラインの世界が中心で、そこに付加価値的にデジタル領域が広がっている」という多くの日本人の捉え方は「ビフォアデジタル」と呼べるものです。


アフターデジタルの世界観は、あたかも「デジタルに住んでいる」ともいうべきもので、まだ日本ではあまり認識されていません。

それもそのはず、まだ日本には到来していません。

今の日本ではデジタル事例を「個別の取り組み」と捉えがちですが、デジタルが浸透すれば、社会システムそのものがアップデートされ、「点」ではなく、「線」「面」としてつながっていきます。

デジタル先進国・地域を観察すれば、もはやそれは実証されていると言ってもいいでしょう。

日本が世界に追いつき追い越していくには、「データ×エクスペリエンスの切り口で考え、新たな視点を獲得することが大事である」との思いを抱いています。


『アフターデジタル』日経BP




本書の中にこんな文章があった。


『2025年まで日本企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進まなければ、12兆円にも及ぶ経済損失が生じる。

これは、2018年に経済産業省が発表した「DXレポート」の内容で、「2025年の崖問題」として日本企業に警鐘を鳴らしています。

エストニアは、世界で最も政府の電子化が進んでいる国です。

ある日本人ビジネスマンがエストニアを視察に訪れたとき、滞在中、把瑠都凱斗(バルトカイト)というエストニア出身の力士の個人情報がオンライン上のデータとして見ることができたそうです。

その内容は多岐にわり、所有する不動産などの資産、あらゆる納税額や土地の登記、登録している免許といった個人情報がオープン化され、逆にバルト側からは、日本から来た人が自分のデータを見た履歴が分かる仕組みになっていたそうです。

このように国民のデータをオープン化していることで、例えば強盗が起きたら、その時点で急に所持金が増えている人をすぐにスクリーニングして調査できるので、犯罪防止になるという発想です。

基本的にはすべての個人情報をオープンにしているのですが、例外があります。

生命と結婚に関わるライフラインはオンラインだけでは完結せず、証明書の発行のために役所を訪れなければならないようです。』


スウェーデンでは、手に埋め込んだ極小のマイクロチップで電車やバスに乗れ、レストランやショップでも決済できるという。

中国は人口8億人を超え、その97%がスマホを持ち、都市部ではスマホ保有者の98%がモバイル決済を行っていて、財布を持ち歩かない日常が普通になっている。

一方、日本の電子決済は未だに20%しかない。


デジタルトランスフォーメーションとは、ITの浸透が、人々をあらゆる面でよい方向に変化させるという概念だ。

このデジタルトランスフォーメーションは、スウェーデンや中国だけでなく、世界のあらゆる地域で起きている。

しかしながら、日本は残念ながら、この分野で著しく後れを取っている。


「オフライン」から「オンライン」へ。

令和元年を迎え…

アフターデジタルの時代をたくましく生き抜きたい。







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