人の心に灯をともす 6107 仕事が好きじゃなくても問題ない
【仕事が好きじゃなくても問題ない】6107
精神科医、中村恒子氏の心に響く言葉より…
《仕事が好きじゃなくても まったく問題ない。
「やらないよりやったほうがマシ」 くらいが続けていくにはちょうどいい。》
88歳になるまでずっと週6日のフルタイムで働いてきたので、今までたくさんの人から「先生は、よっぽど仕事がお好きなんですねえ」と尋ねられてきました。
でも私は、一度も「仕事が大好きや」と答えたことはありません。
「大嫌い」ではありませんが、「大好き」でもない。
「好きか嫌いか」と言わ れれば、「好きなほうかな?」。
私にとって仕事とは、いつもそんな感じの位置づけです。
たとえば20代のときは、「仕事をしない」という選択肢がありませんでした。
親には頼れへんかったから、生きるためには働く必要がある。
好き嫌いなど考えたりする暇も余裕もないって感じでしたわ。
結婚してからも、好き嫌い以前に「やり続けなければならないもの」やったから、同じような調子です。
そんなふうに何十年も続けてたら、仕事をすることは生活の一部になってしまって、子どもが独立したあとも自然と続けていました。
まあ、家にいてもすることありませんしなあ(笑)。
「仕事は好きでなければいかん」「楽しくやらないかん」そんなふうにまじめに考える人もいるかもしれへんけど、そんな必要はまったくないんやと思います。
もちろん、やりたくて仕方がないことに出会えたらそれがいちばんかもしれへん。
でも、それは宝くじに当たるようなもんなんやと思うくらいがちょうどええ。
働いてれば、いつか好きな仕事に出会える・・・かも。
それくらいの気持ちでいたほうが変なストレスを感じず仕事ができるもんです。
やらないよりは、やるほうがマシかな?
それくらいのモチベーションが、仕事を無理なく続けるコツやと思います。
そうすると過剰に期待しなくてすみますから、めんどうくさいこともイヤなことも「まあ、ときどきはそういうことも起こるやろ」と大らかになれますわ。
その中で、ふと嬉しいことや喜びがときどき味わえれば、それで十分やと思いますね。
たとえば掃除や洗濯なんかも、大好きでやっている人は少ないでしょ。
「生活のためにやっている」のと違いますか?
仕事も同じですわ。
旅行や遊びも、たまに行くのは楽しいけど、何回もしてるとだんだん飽きてきます。
刺激というのは、すぐに慣れてしまうもんなんです。
そもそも、仕事の好き嫌いなんて実はちょっとしたもんで、仕事の内容よりも人間関係のほうがよっぽど大事だったりします。
私の経験上、仕事が嫌いになる原因のほとんどは、人間関係です。
どこへ 行っても仕事が嫌いになってしまうのは、人との付き合い方のほうに問題があるかもしれません。
そんなことで、仕事をしていく上では格別好きか嫌いかを考えなくてよろしいと私は思っています。
そしてどんな仕事であれ、働けるうちは何歳になっても続けたほうがええでしょうな。
時間が余ると、人間ろくなことを考えませんのや。
気にしないでええことまで気になってくる。
余計なことに首をつっこみたくなってくる。
暇は、人間にとって毒にもなります。
せやから、「ほどよく忙しい」のがええ塩梅でしょうな。
今の時代なら「好きでも嫌いでもない」くらいの仕事は見つかるはずです。
急がず焦らず、よ~く考えて「大好きじゃなくても長く続けられる仕事」を見つけていけばええと思いますよ。
そして歳をとってきたときには、食事や掃除のように、仕事が自然で穏やかな習慣になっていたら言うことなしやと思います。
『うまいことやる習慣』すばる舎
https://q.bmd.jp/91/119/8127/__no__
今の時代、「好きなことを仕事にしよう」とか「仕事は楽しくなければダメ」という人は多い。
実際、「好きなことを仕事にするヒント・・」とか「好きなことを仕事に変えた・・」「好きなことを仕事にして、遊ぶように生きる・・」というような題名の本も多くある。
我々は、「しあわせは、天職に出会うこと」とか「一生涯を貫く仕事を見つける」ことこそが大事なのだ、というナラティブ(物語)を信じてしまう。
しかし、現実には、「自分の理想に叶う天職のような仕事」や「好きなことを仕事にしている」人はほとんどいない。
仕事を、天職のように長く継続できている人は、「好きなことを仕事」にしている人ではなく、「与えられた仕事」を楽しんでいる人だ。
仕事は楽しいことばかりではない。
クレームあり、困難なことや、ストレスも必ずある。
仕事の中に面白さを見つけ、どんな仕事でも楽しんでしまうこと。
本当の自分が見つからない、今の姿は本当の自分ではなく仮の姿だと、あちこち探し回っている「自分探しの人」に似ている。
しかし、今の自分が本当の自分なのだ。
どこかに、本当の自分がいるわけではない。
仕事も同じだ。
本当に好きな仕事、天職のような仕事を探し続けているうちは、今の仕事が仮の仕事になっていることに気づかない。
仕事も、人生も、好き嫌いではなく、それを楽しむこと。
どんなことであっても、それを面白がること。
面白がれない人は、人間関係が苦手な人が多い。
どこへ行っても、どんな仕事に就いても、「自分に合わない」と辞めてしまう。
仕事も、人間関係も、面白がって、楽しんで、長く続けることができることが一番大切。
そして、好き嫌いを超越して、淡々と続けることができる人が魅力のある人。
「仕事が好きじゃなくても問題ない」という言葉を胸に刻みたい。
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精神科医、中村恒子氏の心に響く言葉より…
《仕事が好きじゃなくても まったく問題ない。
「やらないよりやったほうがマシ」 くらいが続けていくにはちょうどいい。》
88歳になるまでずっと週6日のフルタイムで働いてきたので、今までたくさんの人から「先生は、よっぽど仕事がお好きなんですねえ」と尋ねられてきました。
でも私は、一度も「仕事が大好きや」と答えたことはありません。
「大嫌い」ではありませんが、「大好き」でもない。
「好きか嫌いか」と言わ れれば、「好きなほうかな?」。
私にとって仕事とは、いつもそんな感じの位置づけです。
たとえば20代のときは、「仕事をしない」という選択肢がありませんでした。
親には頼れへんかったから、生きるためには働く必要がある。
好き嫌いなど考えたりする暇も余裕もないって感じでしたわ。
結婚してからも、好き嫌い以前に「やり続けなければならないもの」やったから、同じような調子です。
そんなふうに何十年も続けてたら、仕事をすることは生活の一部になってしまって、子どもが独立したあとも自然と続けていました。
まあ、家にいてもすることありませんしなあ(笑)。
「仕事は好きでなければいかん」「楽しくやらないかん」そんなふうにまじめに考える人もいるかもしれへんけど、そんな必要はまったくないんやと思います。
もちろん、やりたくて仕方がないことに出会えたらそれがいちばんかもしれへん。
でも、それは宝くじに当たるようなもんなんやと思うくらいがちょうどええ。
働いてれば、いつか好きな仕事に出会える・・・かも。
それくらいの気持ちでいたほうが変なストレスを感じず仕事ができるもんです。
やらないよりは、やるほうがマシかな?
それくらいのモチベーションが、仕事を無理なく続けるコツやと思います。
そうすると過剰に期待しなくてすみますから、めんどうくさいこともイヤなことも「まあ、ときどきはそういうことも起こるやろ」と大らかになれますわ。
その中で、ふと嬉しいことや喜びがときどき味わえれば、それで十分やと思いますね。
たとえば掃除や洗濯なんかも、大好きでやっている人は少ないでしょ。
「生活のためにやっている」のと違いますか?
仕事も同じですわ。
旅行や遊びも、たまに行くのは楽しいけど、何回もしてるとだんだん飽きてきます。
刺激というのは、すぐに慣れてしまうもんなんです。
そもそも、仕事の好き嫌いなんて実はちょっとしたもんで、仕事の内容よりも人間関係のほうがよっぽど大事だったりします。
私の経験上、仕事が嫌いになる原因のほとんどは、人間関係です。
どこへ 行っても仕事が嫌いになってしまうのは、人との付き合い方のほうに問題があるかもしれません。
そんなことで、仕事をしていく上では格別好きか嫌いかを考えなくてよろしいと私は思っています。
そしてどんな仕事であれ、働けるうちは何歳になっても続けたほうがええでしょうな。
時間が余ると、人間ろくなことを考えませんのや。
気にしないでええことまで気になってくる。
余計なことに首をつっこみたくなってくる。
暇は、人間にとって毒にもなります。
せやから、「ほどよく忙しい」のがええ塩梅でしょうな。
今の時代なら「好きでも嫌いでもない」くらいの仕事は見つかるはずです。
急がず焦らず、よ~く考えて「大好きじゃなくても長く続けられる仕事」を見つけていけばええと思いますよ。
そして歳をとってきたときには、食事や掃除のように、仕事が自然で穏やかな習慣になっていたら言うことなしやと思います。
『うまいことやる習慣』すばる舎
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今の時代、「好きなことを仕事にしよう」とか「仕事は楽しくなければダメ」という人は多い。
実際、「好きなことを仕事にするヒント・・」とか「好きなことを仕事に変えた・・」「好きなことを仕事にして、遊ぶように生きる・・」というような題名の本も多くある。
我々は、「しあわせは、天職に出会うこと」とか「一生涯を貫く仕事を見つける」ことこそが大事なのだ、というナラティブ(物語)を信じてしまう。
しかし、現実には、「自分の理想に叶う天職のような仕事」や「好きなことを仕事にしている」人はほとんどいない。
仕事を、天職のように長く継続できている人は、「好きなことを仕事」にしている人ではなく、「与えられた仕事」を楽しんでいる人だ。
仕事は楽しいことばかりではない。
クレームあり、困難なことや、ストレスも必ずある。
仕事の中に面白さを見つけ、どんな仕事でも楽しんでしまうこと。
本当の自分が見つからない、今の姿は本当の自分ではなく仮の姿だと、あちこち探し回っている「自分探しの人」に似ている。
しかし、今の自分が本当の自分なのだ。
どこかに、本当の自分がいるわけではない。
仕事も同じだ。
本当に好きな仕事、天職のような仕事を探し続けているうちは、今の仕事が仮の仕事になっていることに気づかない。
仕事も、人生も、好き嫌いではなく、それを楽しむこと。
どんなことであっても、それを面白がること。
面白がれない人は、人間関係が苦手な人が多い。
どこへ行っても、どんな仕事に就いても、「自分に合わない」と辞めてしまう。
仕事も、人間関係も、面白がって、楽しんで、長く続けることができることが一番大切。
そして、好き嫌いを超越して、淡々と続けることができる人が魅力のある人。
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