人の心に灯をともす 5362 「ほめること」がますます必要な時代
【「ほめること」がますます必要な時代】5362
明治大学教授、齋藤孝氏の心に響く言葉より…
「ほめる技術」の需要は高まる一方です。
人と人との接し方が、以前よりデリケートになり、人間関係に起因する問題やトラブルが増え、「人を傷つけない言葉」「問題を起こさない言葉」、さらにもう一段上の「人を励ます言葉」が求められるようになりました。
SNSの発達も、ほめる技術の需要増に関係しています。
知人がアップした記事に対して「いいね」のボタンを押すのが当たり前。
互いに「いいね」をすることが人間関係における“プラスマイナスゼロ化”、貸し借りの相殺で「いいね」がなければ落ち込み、「いいね」をしてくれない人をマイナス評価してしまう、そんな時代です。
どうも私たちは、自分で自分に自信をもつことができず、自己肯定力が弱くなっているようです。
他者の承認を強く求める人が、増えているのです。
昭和の時代には、「お前は何をやっているんだ!」「辞めちまえ」「親の顔が見たいよ」といった雑でお決まりの罵声が、会社でも学校でも当たり前のように飛び交っていました。
そういう言葉を浴びせられた側も、聞いている側も特に驚かない、ある意味ワイルドな時代だったのでしょう。
平成の時代には、このような表現は人を傷つけるという意識が社会で共有されるようになり、言葉遣いは次第にソフトになりました。
こうした傾向は、大学で授業をしていても強く感じられます。
以前は人目などまったく気にしない生徒が多かったものですが、今はそういう生徒はまずいません。
自分がどう評価され、他人にどう見られているかに、非常に神経質です。
見ていて心配になるほどの過敏さです。
こうした時代の傾向を変えるのは、なかなか難しいものがあります。
では、どのように対処すればよいのでしょうか。
まずはとにかく相手をほめて、自己肯定力の弱さを支えてあげる必要があります。
ほめれば、モチベーションが上がり仕事も学習も効率が良くなり、人間関係も自然とうまくいくようになります。
こうしたやり方を、「ほめるべきではない人をほめるのか」と問題視する人もいますが、現実的に世の中の空気は、「ほめられないとやる気が出ない」になっているのです。
これまでの人生で一度も誰かをほめたことがない、ほめ言葉を安売りしたくないという人もいるかもしれませんが、今はもうそんな時代ではありません。
ほめるのが苦手だと、人間関係を構築していくうえでマイナスになるだけです。
組織では、中間管理職はいかに部下をさりげなくほめて、モチベーションを上げられるかが問われる時代です。
正当に評価し、ダメなところは注意するというこれまでのやり方では、相手に真意が伝わらなくなっているのです。
お世辞がうまければいいのか?と思う人もいるかもしれません。
そうではありません。
ヘタなお世辞は、すぐに本心ではないことがバレてしまいます。
ただのお世辞だと思われてしまえば、「この人は自分のことを何もわかってない。口先だけの人だ」と決めつけられてしまいます。
『上手にほめる技術』角川新書
https://amzn.to/45B3GhG
齋藤孝氏は「ほめかた」についてこう語っています。
『ほめたくても、どうほめていいかがわからない、ほめるところが見当たらない。
そんなふうに思う人、思うケースもあるはずです。
そこで求められるのが、技術です。
ほめるにも鍛練が必要です。
私は四十年近く教育学に携わってきました。
教育学の肝はまさに、「ほめ方」にあります。
クラスに四十人児童がいれば、算数のできる子もできない子もいます。
できる子はほめ、できない子はほめないでいいのかといえば、そうではありません。
できない子に対しても、何かしらほめられるところを見つけ、ほめる。
それが教師の役割です。
今の社会においては、教師に限らず誰もがこうした素養を身につけなければならないのです。
人をほめるときにまず必要なのは、ほめどころを探そうという「意志」です。
次に大切なのは、どこをほめればいいかを見つける「観察力」です。
相手を常日頃からよく観察して、変化があったら見逃さない。
そこがスタート地点です。
その人を他の人とはくらべず、個人としての変化や成長という視点で考えるのがいいでしょう。
クラスやグループで一番ではなくても、個人としての成績が上がっているならほめる。
「先週にくらべてレポートのまとめ方がすっきりしたね」「見出しの付け方がうまくなったよ」などと、「一部分」をほめればいいのです。
人をよく観察していれば、何かしら変化は見つけられるものです。』
交流分析という心理学に「ターゲットストローク」という言葉がある。
自分の存在を認めてくれる言葉や行動や働きかけを「ストローク」というが、「人はストロークを得るために生きている」とさえ言われる。
褒めたり、認めたり、共感したり、励ましたり、握手したり、ハグしたりすることだ。
その中でも、自分が一番欲しいストロークを「ターゲットストローク」と呼ぶ。
そのひと言でグッと胸がつまったり、涙が流れてしまうような、核心を突く言葉や働きかけのこと。
ターゲットストロークは観察から生まれる。
それは、その人の良き変化を見つけること。
「ほめる」技術を身につけたい。
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明治大学教授、齋藤孝氏の心に響く言葉より…
「ほめる技術」の需要は高まる一方です。
人と人との接し方が、以前よりデリケートになり、人間関係に起因する問題やトラブルが増え、「人を傷つけない言葉」「問題を起こさない言葉」、さらにもう一段上の「人を励ます言葉」が求められるようになりました。
SNSの発達も、ほめる技術の需要増に関係しています。
知人がアップした記事に対して「いいね」のボタンを押すのが当たり前。
互いに「いいね」をすることが人間関係における“プラスマイナスゼロ化”、貸し借りの相殺で「いいね」がなければ落ち込み、「いいね」をしてくれない人をマイナス評価してしまう、そんな時代です。
どうも私たちは、自分で自分に自信をもつことができず、自己肯定力が弱くなっているようです。
他者の承認を強く求める人が、増えているのです。
昭和の時代には、「お前は何をやっているんだ!」「辞めちまえ」「親の顔が見たいよ」といった雑でお決まりの罵声が、会社でも学校でも当たり前のように飛び交っていました。
そういう言葉を浴びせられた側も、聞いている側も特に驚かない、ある意味ワイルドな時代だったのでしょう。
平成の時代には、このような表現は人を傷つけるという意識が社会で共有されるようになり、言葉遣いは次第にソフトになりました。
こうした傾向は、大学で授業をしていても強く感じられます。
以前は人目などまったく気にしない生徒が多かったものですが、今はそういう生徒はまずいません。
自分がどう評価され、他人にどう見られているかに、非常に神経質です。
見ていて心配になるほどの過敏さです。
こうした時代の傾向を変えるのは、なかなか難しいものがあります。
では、どのように対処すればよいのでしょうか。
まずはとにかく相手をほめて、自己肯定力の弱さを支えてあげる必要があります。
ほめれば、モチベーションが上がり仕事も学習も効率が良くなり、人間関係も自然とうまくいくようになります。
こうしたやり方を、「ほめるべきではない人をほめるのか」と問題視する人もいますが、現実的に世の中の空気は、「ほめられないとやる気が出ない」になっているのです。
これまでの人生で一度も誰かをほめたことがない、ほめ言葉を安売りしたくないという人もいるかもしれませんが、今はもうそんな時代ではありません。
ほめるのが苦手だと、人間関係を構築していくうえでマイナスになるだけです。
組織では、中間管理職はいかに部下をさりげなくほめて、モチベーションを上げられるかが問われる時代です。
正当に評価し、ダメなところは注意するというこれまでのやり方では、相手に真意が伝わらなくなっているのです。
お世辞がうまければいいのか?と思う人もいるかもしれません。
そうではありません。
ヘタなお世辞は、すぐに本心ではないことがバレてしまいます。
ただのお世辞だと思われてしまえば、「この人は自分のことを何もわかってない。口先だけの人だ」と決めつけられてしまいます。
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齋藤孝氏は「ほめかた」についてこう語っています。
『ほめたくても、どうほめていいかがわからない、ほめるところが見当たらない。
そんなふうに思う人、思うケースもあるはずです。
そこで求められるのが、技術です。
ほめるにも鍛練が必要です。
私は四十年近く教育学に携わってきました。
教育学の肝はまさに、「ほめ方」にあります。
クラスに四十人児童がいれば、算数のできる子もできない子もいます。
できる子はほめ、できない子はほめないでいいのかといえば、そうではありません。
できない子に対しても、何かしらほめられるところを見つけ、ほめる。
それが教師の役割です。
今の社会においては、教師に限らず誰もがこうした素養を身につけなければならないのです。
人をほめるときにまず必要なのは、ほめどころを探そうという「意志」です。
次に大切なのは、どこをほめればいいかを見つける「観察力」です。
相手を常日頃からよく観察して、変化があったら見逃さない。
そこがスタート地点です。
その人を他の人とはくらべず、個人としての変化や成長という視点で考えるのがいいでしょう。
クラスやグループで一番ではなくても、個人としての成績が上がっているならほめる。
「先週にくらべてレポートのまとめ方がすっきりしたね」「見出しの付け方がうまくなったよ」などと、「一部分」をほめればいいのです。
人をよく観察していれば、何かしら変化は見つけられるものです。』
交流分析という心理学に「ターゲットストローク」という言葉がある。
自分の存在を認めてくれる言葉や行動や働きかけを「ストローク」というが、「人はストロークを得るために生きている」とさえ言われる。
褒めたり、認めたり、共感したり、励ましたり、握手したり、ハグしたりすることだ。
その中でも、自分が一番欲しいストロークを「ターゲットストローク」と呼ぶ。
そのひと言でグッと胸がつまったり、涙が流れてしまうような、核心を突く言葉や働きかけのこと。
ターゲットストロークは観察から生まれる。
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