人の心に灯をともす 6031 人は情けの下にすむ

【人は情けの下にすむ】6031



臨済宗、梶妙壽(かじみょうじゅ)氏の心に響く言葉より…


《あゆは瀬にすむ、鳥は木にとまる、人は情けの下にすむ》(良寛 )


私は在家からの出家でありますが、良寛の生き方に心から尊敬の念を抱いたのは父の教育の感化であると思う。

いつの頃からか、このお詩(うた)が私の心にしっかり響いている。


混とんとした世相の中で、人はどうかすると果てしのない自己の欲望の上に幸せを築こうとする。

良寛の言う「人は情けの下にすむ」とはあらゆる生命との共存、他人へのいたわりや思いやりであり、仏の大慈悲である。


今私共が忘れかけている和の心、祈りの心、合掌、尊敬と信頼、感謝の心である。

娑婆世界の宿業から目覚め、み仏の光の中に身をまかせたならば、人はどんなにか心やすらかなる日々を過ごせることでしょう。


『心を豊かにする100の言葉』PHP
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梶妙壽(かじみゅうじゅ)氏は20歳で家電業界の裕福な実業家に稼ぐ。

花柳流師範となり、花柳寿千姫として活躍、海外でも公演を行う。

家庭不和、自身の不倫、離婚などを経て、昭和62年、臨済宗大本山天龍寺平田精耕老師のもと得度出家。

浄土宗尼僧専門道場で修行。

慈受院住職となる。



行徳哲男師は「情」についてこう語る。


『知と知、理と理では人は結ばれない。

人が結ばれるのは情と情、すなわち感応道交(かんのうどうこう)である。

感じて応じあってこそ道の交わりがある』(感奮語録/致知出版)より



感応道交とは、本来は、仏や師匠の教えを、弟子が瞬間的に感じとることであり、また身近な人同士が分かり合うことにも使う。

人は、知識や理屈ではテコでも動かない。

「感動」という文字のように、感じるからこそ人は動くが、「感動」は、「情動」であり、人は情で動くとも言える。

政治でも、経済でも、経営でも、芸術でも、スポーツでも、そして人間関係でも、突き詰めると、全ては「情」や「感情」で動いている。

つまり、好きか嫌いか、だ。


現代社会は、「情」とは反対の、「理」がみちあふれている。

「論理」や「理性」「理屈」・・・。

人は、「理」では動かない。


「人は情けの下にすむ」と言う言葉を胸に刻みたい。





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