人の心に灯をともす 5838 なぜ努力は続かないのか

【なぜ努力は続かないのか】5838



楠木健氏の心に響く言葉より…

才能は一朝一夕には手に入らない。

習得するための定型的な方法も教科書も飛び道具もな い。

だからといって、ごく一部の天才を別にすれば、「天賦の才」というわけでもない。


あっさり言ってしまえば、「普通の人」にとって、才能は努力の賜物である。

余人をもって代えがたいほどそのことに優れているのは、それに向かって絶え間なく努力を投入し、試行錯 誤を重ねてきたからに他ならない。

当たり前の話だ。


これは当たり前であると同時に元も子もない話でもある。

「質量ともに一定水準以上の努力を絶え間なく継続する」といっても、それができないのが「普通の人」だからだ。


なぜ努力は続かないのか。

その理由は、努力がインセンティブを必要とすることにある。

インセンティブとは 「誘因」。

文字通り、ある方向へとその人を誘うものだ。


それはしばしば外在的に設定された報酬という形をとる。

報酬は何もおカネや昇進に限らない。

人から褒められる、承認されるというのもまた報酬である(非経済的報酬)。


なぜ努力をするのか。

その結果として「良いこと」がある(もしくは、努力をしないと「悪いこと」が降りかかってくる)と事前に知覚しているからだ。

ようするにインセンティブは、鼻先にぶら下げられたニンジン(もしくは、お尻を打つ鞭)である。


インセンティブがあれば人は努力する。

しかし、裏を返せば、インセンティブが効かないと努力をしなくなってしまう。

ここに重大な問題がある。


立ち上がりの段階では、インセンティブは効果を発揮する。

努力して要求水準を達成すれば、期待した「良いこと」が手に入る。

これが成功体験となり、次の「良いこと」に向かってますます努力するようになる。


しかし、遅かれ早かれ、インセンティブには終わりが来る。

資源が限られている以上、 単調増加的に給料を増やし続けることはできない。

どんなに「フラット」で「フレキシブル」で「アジャイル」で「オープン」でも、組織はしょせんピラミッド。

ポストには限りがある。

昇進のご褒美を与え続けるわけにもいかない。


毎度毎度褒められていれば、そのうちそれが当たり前になってしまう。

インセンティブの効果は時間とともに低減していく。


『すべては好き嫌いから始まる』文藝春秋
https://q.bmd.jp/91/119/3517/__no__





楠木健氏は「努力」より「凝る」だ、という。

それが「無努力主義」。

「本人がそれを努力だとは思っていない」状態に持ち込むこと。

別の言い方をすると「努力の娯楽化」。


客観的に見れば大変な努力投入を続けている。

しかし当の本人はそれが理屈抜きに好きなので、主観的にはまったく努力だとは思っていない。

これが最強の状態だ、という。


林学が専門の東大教授でありながら、巨万の富を築き上げた本多静六氏は、それを「仕事の道楽化」という。

「人間最大幸福はその職業の道楽化にある」と。


「努力」しなければ、と思っているうちは続かない。

「努力」ではなく「凝る」こと、すなわち、「気がついたら、何時間も経っていた」という趣味のようなものだ。



「なぜ努力は続かないのか」

仕事に限らず、何かを「継続する」には、「努力」ではなく・・・

「娯楽化」や「道楽化」という言葉を胸に刻みたい。




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