人の心に灯をともす 5589 継続して一芸に達する

【継続して一芸に達する】5589



渡部昇一氏の心に響く言葉より…


かつて新渡戸博士は、撃剣(げっけん)柔術、すなわち剣道や柔道は案外精神修養には役に立たないといった意見を述べたことがあった。

すると撃剣に達したある学者が博士のところにやって来て、「撃剣柔術というのはあなたのいうようなものじゃない。撃剣も本物になれば精神の修養に大いなる効き目があるものだ」と反論した。


そのとき博士は「確かに本物になれば大いに有効でしょう。しかしそれは撃剣の力というより、むしろ本物というところに味があるのであって、本物であれば撃剣柔術だけではなく、草取りにしろ飯を食うにしろ、すべてが精神修養に役立つはずだ」と答えたという。

つまり、継続して一芸に達するということが偉いのであって、何も難しいことを選ぶ必要はない。

それどころか、むしろ難しいことを選んで継続するのはかえってよくないのではないのか。

なぜならば、最初から偉いことをやろうとすると続かないで失敗することが多いからである。


だから易しいこと、普通のこと、少し嫌なことなどを選んで「毎日続けて」継続心を鍛錬するのがいいのである。

このように新渡戸博士の考えは大変に実践的である。


確かに嫌なことを続けようとしても長続きするものではない。

継続の習慣をつけるためには易しいことや少しだけ嫌なことを選ぶほうがいいのである。


たとえば、食べ物を少しだけ減らす、冷水浴をする、日記をつける、散歩する、決まった時間に起きる、食事の前には感謝する、親の命日には花を捧げるなど、なんでもいいから少しだけやりにくいことを繰り返すと、継続が習慣になって一事に達する。

すると、それが他に適用されてくるというわけである。


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新渡戸博士は「継続」のコツについて本書の中で、こう述べている。


『たとえば、勉強をしていて怠け心が出たら「あ、ここだな」と反省をして、勉強に戻る。

早起きをすることを続けていて、朝起きたくないときに「あ、ここだな」と思って眠い目をこすって起きる。

そのような瀬戸際で頑張ることで、決意は継続され、目的に到達するようになるというのである。』


また、「本物」については、「茶の湯の名人を後ろから斬ろうとしたが全く隙がなかった」という話も残っている。

まさに、東井義雄先生のいう「本物は続く、続けると本物になる」という言葉の通りだ。



「継続して一芸に達する」

本物をめざし・・・

継続の習慣を身につけたい。





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