人の心に灯をともす 5884 元気で知的生活をおくるには
【元気で知的生活をおくるには】5884
渡部昇一氏の心に響く言葉より…
老人になっても寝たきりにはならず、元気で知的生活をおくるには、本当のことを言えば四〇歳頃から準備する必要があります。
何ごとにも、準備が要るのです。
年をとってからの生き方のアドバイスをする本を書くのは、実業についていない人が多いようです。
いつも刺激に富んだ本を出されている哲学者の中島義道さんの言葉によれば、「半分人生をおりたような人」が人生論を書いています。
私も半分人生をおりているような職業です。
大学の先生でも大学行政に興味がある人は別ですが、好きな学問をやって、学生相手に喫茶店でしゃべったり、一緒に飲み食いすることを楽しみにしていた私などは、現役の時から半分人生をおりていたようなものです。
半分人生をおりたような人が、フルに人生をおくってきた人たちに対して忠告みたいなことが言えるのは、半分抜け落ちている部分があるからこそではないかと思うのです。
実業に携わっている人たちが言うと、人生についてあれこれ考えた上の教訓というよりも、もっと実践的になってしまう傾向があるのでしょうか。
たとえば、テレビなどを見ていると、年をとった職人はみんな非常にいい顔をしています。
いい顔をしているということは、イコールすばらしい生き方をしているからだと思うのです。
ところが、その人たちは、自分がいい顔になっているから、いい顔になる方法を説くという発想はしません。
ところが、半分人生をおりたような人間は、私のように「ああいう人生は、やはり人相をよくする」という観察をします。
したがって、人生を半分おりたような人間の観察が、案外、人生論としては面白いのです。
考えてみれば、お釈迦様も王様になるのがイヤで家を飛び出た人です。
半分どころか全部人生をおりています。
孔子も就職しそこねて歩き回っています。
半分人生をおりたようなものです。
ソクラテスも同じです。
人生論は、英雄伝と似ているところがあると思います。
英雄伝は、必ずしも英雄が書かなくてもいいのです。
英雄でない人の書いた英雄伝が、それを読んだ後世の人に刺激と洞察を与え、奮起をうながして英雄をつくるのです。
『三国志』を書いた陳寿という人は、下っ端の単なる物書きでした。
プルターク(プルタルコス)も、世間の地位では偉い人ではありません。
しかし、プルタークの『英雄伝』を読んだことから、フリードリッヒ大王もナポレオンも世に出ています。
本当は長生きしていない人でも、人生論になるような、いいことを言っていることもあります。
整体法の野口晴哉(はるちか)さんも人体に関する素晴らしい発見と理論を教えてくれましたが、ご自身は六五歳で、亡くなっています。
しかし、その教えを実行している人々には長命の人が多いそうです。
とにかく教訓としては、人生を半分おりた人の観察がわりとよい参考になります。
《人生論は、英雄伝と似ているところがある》
『終生 知的生活の方法』扶桑社新書
https://q.bmd.jp/91/119/4363/__no__
「人生を半分おりたような人」は、生き方に余裕があり、自分を客観視したり、物事を俯瞰(ふかん)して見ることができる人だ。
人生という旅の「道中」を楽しむことができる人。
人生の前半生、若いうちは、自分のやりたいことや、夢や目標に向かってガムシャラに突き進む。
若さが追い風となるから、多少の失敗はものともせず、走り続ける。
効率やコスパを重視し、目的地に向かって最短の時間や経路(近道)を目指す。
しかし、人生の後半生には、若さの風は吹かない。
若いというだけで、もてはやされることはないからだ。
外見上の美や、容姿、体力も同じ。
だからこそ、夢や目標ではなく、旅の道中を楽しむ生き方に切り替えなければなければ、人生を楽しむことはできない。
なぜなら、効率や最短を重視する旅では、旅の途中で、まわりの景色をじっくり味わうことはできないからだ。
それは、回り道や、寄り道を楽しむ旅でもある。
いくつになっても、元気で知的生活をおくるには・・・
人生という旅の「道中」を楽しむことができる人でありたい。
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渡部昇一氏の心に響く言葉より…
老人になっても寝たきりにはならず、元気で知的生活をおくるには、本当のことを言えば四〇歳頃から準備する必要があります。
何ごとにも、準備が要るのです。
年をとってからの生き方のアドバイスをする本を書くのは、実業についていない人が多いようです。
いつも刺激に富んだ本を出されている哲学者の中島義道さんの言葉によれば、「半分人生をおりたような人」が人生論を書いています。
私も半分人生をおりているような職業です。
大学の先生でも大学行政に興味がある人は別ですが、好きな学問をやって、学生相手に喫茶店でしゃべったり、一緒に飲み食いすることを楽しみにしていた私などは、現役の時から半分人生をおりていたようなものです。
半分人生をおりたような人が、フルに人生をおくってきた人たちに対して忠告みたいなことが言えるのは、半分抜け落ちている部分があるからこそではないかと思うのです。
実業に携わっている人たちが言うと、人生についてあれこれ考えた上の教訓というよりも、もっと実践的になってしまう傾向があるのでしょうか。
たとえば、テレビなどを見ていると、年をとった職人はみんな非常にいい顔をしています。
いい顔をしているということは、イコールすばらしい生き方をしているからだと思うのです。
ところが、その人たちは、自分がいい顔になっているから、いい顔になる方法を説くという発想はしません。
ところが、半分人生をおりたような人間は、私のように「ああいう人生は、やはり人相をよくする」という観察をします。
したがって、人生を半分おりたような人間の観察が、案外、人生論としては面白いのです。
考えてみれば、お釈迦様も王様になるのがイヤで家を飛び出た人です。
半分どころか全部人生をおりています。
孔子も就職しそこねて歩き回っています。
半分人生をおりたようなものです。
ソクラテスも同じです。
人生論は、英雄伝と似ているところがあると思います。
英雄伝は、必ずしも英雄が書かなくてもいいのです。
英雄でない人の書いた英雄伝が、それを読んだ後世の人に刺激と洞察を与え、奮起をうながして英雄をつくるのです。
『三国志』を書いた陳寿という人は、下っ端の単なる物書きでした。
プルターク(プルタルコス)も、世間の地位では偉い人ではありません。
しかし、プルタークの『英雄伝』を読んだことから、フリードリッヒ大王もナポレオンも世に出ています。
本当は長生きしていない人でも、人生論になるような、いいことを言っていることもあります。
整体法の野口晴哉(はるちか)さんも人体に関する素晴らしい発見と理論を教えてくれましたが、ご自身は六五歳で、亡くなっています。
しかし、その教えを実行している人々には長命の人が多いそうです。
とにかく教訓としては、人生を半分おりた人の観察がわりとよい参考になります。
《人生論は、英雄伝と似ているところがある》
『終生 知的生活の方法』扶桑社新書
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「人生を半分おりたような人」は、生き方に余裕があり、自分を客観視したり、物事を俯瞰(ふかん)して見ることができる人だ。
人生という旅の「道中」を楽しむことができる人。
人生の前半生、若いうちは、自分のやりたいことや、夢や目標に向かってガムシャラに突き進む。
若さが追い風となるから、多少の失敗はものともせず、走り続ける。
効率やコスパを重視し、目的地に向かって最短の時間や経路(近道)を目指す。
しかし、人生の後半生には、若さの風は吹かない。
若いというだけで、もてはやされることはないからだ。
外見上の美や、容姿、体力も同じ。
だからこそ、夢や目標ではなく、旅の道中を楽しむ生き方に切り替えなければなければ、人生を楽しむことはできない。
なぜなら、効率や最短を重視する旅では、旅の途中で、まわりの景色をじっくり味わうことはできないからだ。
それは、回り道や、寄り道を楽しむ旅でもある。
いくつになっても、元気で知的生活をおくるには・・・
人生という旅の「道中」を楽しむことができる人でありたい。
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