人の心に灯をともす 4595 新しい時代のリーダーシップとは

【新しい時代のリーダーシップとは】4595



加谷珪一(かやけいいち)氏の心に響く言葉より…


昭和型の大量生産社会では、組織をまとめるために権威主義を用いるのが効率の良い方法でした。

単純な仕事に一心不乱に取り組むことが重要でしたから、威圧的、高圧的な人物が組織のリーダーに最適とされました。

今でもそうした雰囲気を色濃く残している組織は多く、声が大きい、怖そうに見える、学歴が高い、といった属性を持った人物が昇進しやすいのが現実です。

しかしながら、こうしたリーダーシップのあり方というのは、安価な商品を大量生産する昭和の時代にしか通用しないものです。


消費主導型経済では、多様化した価値観が存在し、その分だけ、多種多様なライフスタイルが存在することになります。

企業はこうした多様化されたニーズに合致した製品やサービスを提供できなければ業績を拡大できませんし、ひいては経済全体を成長させることもできません。

多様化した価値観を製品やサービスに反映するためには、チーム全員が個性を存分に発揮する必要があり、チーム・リーダーには、こうした社員の個性をうまく引き出すスキルが求められます。

このような環境下で重要となるのが「平等」の概念です。


ここで古い価値観から脱却できない人は、上下関係がないと指揮命令系統を維持できないと考えてしまいますが、そうではありません。

当然のことですが、消費主導型経済においても、組織における上下関係というものは存在し、リーダーの指示で部下は仕事を進めていくことになります。

しかし、上下関係の質という点において、従来とは大きく異なっているのです。

昭和型の組織では、上司は全人格的に部下より立場が上でした。

上司には権威があり、その発言内容にかかわらず、上司の言うことは絶対だったわけです。

しかし、消費主導型経済における上司というのは、あくまで組織から付与された権限に基づいた、機能的なものでしかありません。

機能として指示を行う権限を有しているだけで、人としては皆が対等な立場です。

これが本書で言うところの平等であり、指揮命令系統が存在しないという意味ではありません。


企業のある部門が新商品の開発を行うにあたって、もっとも年齢の若い社員が、豊富な知識を持っていたと仮定します。

機能的な上下関係で動いている組織の場合、チーム・リーダーが、一時的にその若い社員にプロジェクトの主導権を預け、その知識が有効活用できるよう環境を整えるでしょう。

若い社員には機能としての権限が付与されましたから、他の社員も若手社員に従いますが、プロジェクトが終了すれば、その関係性も終了となります。

もし若手社員の働きが商品開発に大きく貢献したという判断がなされれば、上司はそれを評価し、記録に残します。


あくまで必要性に基づいてリーダーシップが発揮され、その成果が記録されたというだけであり、そこには情緒的な上下関係は存在していません。

こうした機能的な人間関係を社会全体で構築できるのかが、新しい時代において問われているのです。



『日本は小国になるが、それは絶望ではない』KADOKAWA
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本書の中にこんな文章があった。


『ニュージーランドは典型的な消費経済の国ですが、同国の首相であるジャシンダ・アーダーン氏は39歳の女性です。

コロナウイルスによる感染拡大が危惧されると、迅速にロックダウン(都市封鎖)を決断、収入が落ちた労働者に12週間にわたる現金給付を実施することで、早期の封じ込めに成功しました。

アーダーン氏は、国民に対して丁寧に状況の説明を行い、場合によってはSNS上で自ら国民の質問に答えるなど、威圧的でないコミュニケーションを心がけ、国民からの支持を獲得しました。

国民の側も首相の対話力や論理性を強く支持しており、ロックダウンもスムーズに実施されたようです。

こうしたチームプレーができるのも、年齢や性別、見た目といった情緒や雰囲気で組織を動かすのではなく、あくまで機能としてリーダーと向き合うというコンセンサスが確立しているからです。

フィンランドのサンナ・マリン首相も34歳で首相に就任しており、何の問題もなくトップとしての業務を行っています。

マリン氏は、両親が離婚し、その後、母親と同性のパートナーによって育てられたという経験を持っています。

消費主導型経済を順調に発展させるためには、必要に応じて適切な人材を組織のトップに据える柔軟性が必要不可欠なのです。』



昭和型のリーダーの発言が時々、マスコミを賑(にぎ)わす。

威圧的や高圧的だったり、多様性を否定したり、男女の偏見だったりする話だ。


新しいリーダーシップは、「ティール組織」とも似ている。

ティール組織とは、軍隊のような厳格な上下関係の組織から、個々の従業員が指示されなくても、自発的に意思決定し仕事をしていくというスタイルの組織のことだ。


また、雇用をアライアンスだと捉えるリンクトインのような組織とも言える。

アライアンスとは、雇用主と社員が仕事においてアライアンスを組むということ。

アライアンスは普通、会社と会社が業務(事業)提携するというような時に使われる。

つまり、雇用主と社員が対等な関係として仕事の提携をするということ。


また、新たなリーダーシップとは、若い人と年輩者が上下の分け隔てなく付き合うということでもある。

「忘年の交」という言葉がある。

これは年末に行われる「忘年会」の元々の意味だ。


忘年会とは、一年の苦労を忘れる会ではない。

それを、安岡正篤師はこう語る。

『忘年とは、年齢を忘れるの意で、漢代の大学者孔融(当時50歳)と禰衡(でいこう)(20歳未満)との交わりを、世人が「忘年の交」とよんだ故事による。だから、忘年会とは老若席を同じくし年齢を忘れて楽しむのが本当だ。』


古き時代の思い込みを捨て…

新たな時代のリーダーシップを身につけたい。






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