人の心に灯をともす 4683 人を待たせない

【人を待たせない】4683



精神科医、斎藤茂太氏の心に響く言葉より…


いわゆる「遅刻常習犯」といわれる人は、「時間にルーズな人」と思われがちだが、「待ち合わせの場所まで、電車で三十分、駅まで歩いて十分、着替えなどの支度に二十分 だから、一時間前に出かける準備をすればいい」 などときちんと計算している人も多い。

それなのに、なぜか十分遅刻してしまう。

そして、「電車が遅れてしまって」「出かける 直前になって電話がかかってきて」......と、いつもの言い訳が始まる。

待たされた人も、 もう怒るのもバカらしくなるのか、「はい、はい」と、うんざりした顔をしている。


この人の「待ち合わせまで一時間」という計算には、「万が一」のときの余裕がない。

そして、逆説のようだが、そういう「きちんとした」ものの考え方が習慣になっている人ほど、周りの人からは「ルーズな人」と思われるのだから心外であろう。


どんなに周到に準備をしていても、アクシデントはつきものだ。

急な電話や用件が入ることもあるし、電車が遅れることもある。

それを見越して「一時間十分前」に出れば、遅 刻する可能性はかなり低くなる。


それができないという人は、「もし何事もなく十分前に着いて、自分が待たされる」こ とになったら、「損する」と思い、待っている時間を「無駄な時間」と考えているからではないのか。

それが「きちんとした」ものの考え方をする人の癖で、損や無駄が自分の身に降りかかることがどうにも納得できないのであろう。


誰でも人に待たされるのは好きではないだろう。

その間、「どうしたのだろう。あっ、もしかしたら事故にでも遭って......」 と不安になり、いらいらすることにもなる。


一回でもそんな体験のある人は、待ち合わせの時間より十分早く着くように家を出るようにするのではないのか。

最初から十分は待つ気なのだから、多少待っている時間が長くなっても気にならない。

時間をつぶすための本や目を通すべき資料も用意しておき、待ち合わせの場所もゆっくり と本が読めるような場所をあらかじめ選んでおく...などの対応策も万全で、いろいろな 時間のつぶし方もできよう。

少なくとも、相手をいらいらさせないところがいい。

不思議なことに、待ち合わせ場所に十分前に着くようにしていると、いつの間にか相手 のほうも十分前に来てくれるようになるもので、お互いに「気持ちが通じている」という、 いい空気が漂い、「生きた時間」になるのである。


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多くの遅刻常習者は、「自分が待たされるのが嫌だ」という感情が強い。

「早く行きすぎると損をする」と思うからだ。

それがため、ギリギリに行くことになる。

ギリギリに出発すると、ちょっとした交通渋滞や、行く直前に思わぬ電話や来客、電話などがあったりして、かなりの確率で遅刻することになる。


つまり、遅刻常習者は損得勘定が強く、自己中心的だということ。

自分が待たされると「イラっと」するのに、自分が相手を待たせて「イラっと」させてしまうことに気づかない。


自己中心的な人はルールや約束を守れない。

その一方で、相手が約束やルールを破ると、猛烈に怒ったり、責め立てたりする。

他人に束縛されるのが嫌だ、自由でいたい、という気持ちが強いからだ。

そして、やっかいなことに、自分が自己中心的であるということに気づかない。


どんなときも、人を待たせない人でありたい。





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