人の心に灯をともす 4733 陰の力と陽の力

【陰の力と陽の力】4733



園田天光光(そのだてんこうこう)氏の心に響く言葉より…


【この世には、陰の力、陽の力がある】

《陰と陽、プラスとマイナス、 物質界を形作る力として、二つの力があることは明白です。この陰と陽の二つの力のバランスがわたくしたちの人生でもとても重要です。》

東洋思想の根本について、安岡先生は、陰と陽がお互いに深くかかわって物事が成立しているという陰陽五行の思想を説いていらっしゃるんですが、先生のご本を 読んで、ひらめいたことがあるんです。


物事も人間関係でも、国や会社、家族といった組織でも、表に出て活躍する力とそれを裏で支える目に見えない力がある。

それは植物でも同じです。

茎や葉や実、 花のように、地面から外に出て、大きく広がっていく部分と、それを支える根っこの部分があり、表に出ている部分が立派に、美しく育つためには、地下にしっかり根を張る部分がとても重要なのではないか。

表に出ている部分を陽と考えると、地下で表舞台を支えるのが陰の力ではないか。

表の陽の部分は、陰の力、お陰様によって生きていられるのではないか......と。


それは人間関係にもあてはまる考えでは ないかと思いましてね。

父母とわたくし、そして主人、子供との関係について、陰と陽とにあてはまると、不思議と腑に落ちるんです。

母が生きていた頃、父は毎朝人力車で日本橋蛎殻町の米取引所に通って、盛大に 米相場を張っていました。

小学校の頃、ときどき母がわたくしを人力車で学校に迎えに来て、父の戦場である蛎殻町に行くことがありました。

母は膝の上にしっかりと風呂敷包みを抱えていたけれど、今にして思うと、中身はどうやら現金だったようです。


浮き沈みの激しい相場の世界で、父は莫大な書物から得た知識と直観力で、 先見の明を養い、勝負を張っていたのではないでしょうか。

そのときの父は表で大きく枝を広げて伸びていく陽でした。

そして、父の仕事の成功を祈りながら家で家族を守る母は、まさしく陰でした。

父が外で失敗することなく、自由に大きな相場を張れたのは、ひとえに母の陰の力があったからと思います。


母が亡くなったときから、父は相場師である、陽としての働きを断念し、家に引きこもり、陰の働きをするようになりました。

父は、陰の力を失うと陽も力がなく なるということを本能的に知っていたのではないかと思います。

そして、わたくしたち残された姉妹の衣食住と教育に心血を注いだのです。

わたくしが昭和二十一年(一九四六年)四月の戦後初めての普通選挙、婦人参政権が与えられた記念すべき選挙で立候補し、当選させていただき、女性議員第一号

となれたのも、支持してくださった皆様のお陰に加えて、父の陰の力が大きく働い たのではないか......とつくづく思います。


父が断念した社会的活動を行う陽の立場がわたくしに回ってきたと。


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本書に「陰の時期、陽の時期」という一節がありました。


『《一人の人生には、陽の時期、陰の時期が訪れる。そのとき、そのときを知り、ひたむきに歩んで行きましょう。》

この陰と陽の役割分担というのは、人間の一生でずっと決まっているのではなく、 さまざまな力関係、人間関係、状況によって変化するものではないかとわたくしは 思います。

ある時期は陰の役目だったけれども、会社に入ってから一つの事業の中心に据え置かれ、陽の役割を果たすようになったとか、いろいろ変化するんではないでしょうか。

また、陽の働きは人の目につき、華やかですが、 陽を支える陰の力があってこそ、発揮できるもの。

どの働きも大切。

それを理解してはじめて、 へこたれない考え方が生まれます。』


『安岡正篤先生のご本の中に「お陰を知る」という一文があります。

「本当にわれわれの存在というものは、究明すればするほど種々のお陰によって在る。

天地のお陰、国家や社会のお陰、親や師友のお陰。

この計り知ることのできないお陰をしみじみ感じとり、認識する。

これがいわゆる恩を知るということであります。

そこで初めて理性や感情をもった人間になるのであります」』


一生の中では、その時(タイミング)、その置かれた場所(フィールド)、そして、その時の地位や役職(ポジション)により、「お陰」は変わってくる。

これを「時処位(じしょい)」という。


大事なことは、誰でも、自分が陽のときもあれば、陰の時もあるということ。

自分が陽のときは、陰に感謝する。

陰の時は、陽をささえる陰に徹する。


これは、夫婦や仕事において、男性が表に出て女性に家に居る、ということではない。

古来より、女性が表に出ることがあるのは当たり前のことだ。

ただ、「時処位」により、それは変わるということ。


お陰様の心で日々暮らす人でありたい。






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