人の心に灯をともす 5882 晩晴を貴ぶ

【晩晴を貴ぶ】5882



藤尾秀昭氏の心に響く言葉より…


《天意夕陽(ゆうひ)を重んじ 人間晩晴(ばんせい)を貴(たっと)ぶ》
(渋沢栄一)



九十一年の生涯に、約五百の企業の創設や育成に関わり、約六百の教育機関・社会公共事業の支援並びに民間外交に尽力したことから、日本資本主義の父と称される渋沢栄一翁。

その渋沢翁が晩年、好んで揮毫(きごう)したのが上記の言葉です。


一日を懸命に照らし続け、西の空を茜色(あかねいろ)に染めて沈んでいく夕陽の美しさは実に感動的です。

それは天が夕陽のような生き方を重んじていることの表れに他なりません。

その夕陽のように人間もまた、若くして才があり、もてはやされながら、晩年は見る影もないという早成の人生ではなく、年とともに佳境(かきょう)に入り、晩年になるほど晴れ渡っていく、熟成していく人生を送ることが貴いのだと教えてくれています。


渋沢翁のみならず、明治の実業家は晩晴の一語を愛したようです。

彼らが見事な生き方をしたことと、この言葉を愛したことは無縁ではないでしょう。

現代に生きる私たちも目指したい境地です。



『生き方心得帖』致知出版社
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晩晴とは、夕方になって空が晴れることだ。

また、「夕日」は夕方の太陽で、「沈む太陽」そのものを言う。

「夕陽」は本来は「せきよう」と読むが、沈む太陽の光や、それによって照らされたまわりの物をいう。


本書の中にこんな言葉があった。


『「老驥(ろうき)、櫪(れき)に伏すも

志、千里に在り。

烈士(そうし)暮年(ぼねん)

壮心已(そうしんや)まず 」


老いた駿馬(しゅんめ)は厩(うまや)に繋がれていてもなお、千里を走らんという志を持っている。

同様に、男らしい男は人生の晩年になっても志に生きんとする情熱、気概が尽きることはない。

「三国志」の英傑・魏の曹操が詠んだ詩の一節です。』


いくつになっても、学ぶことをやめず、少しでも向上する。

そして、人から必要とされる人になること。


「晩晴を貴ぶ」という言葉を胸に刻みたい。





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