人の心に灯をともす 5743 言葉で心を洗う

【言葉で心を洗う】5743



藤尾秀昭氏の心に響く言葉より…


中国は明代の儒者に呂新吾(ろしんご)という人がいます。

王陽明と同時代の人です。

正確には、王陽明が亡くなって、八年後に呂新吾は生まれています。


性は呂、名は坤(こん)。

新吾は号です。

新吾というのは吾(われ)を新たにするということですね。

自らの号を新吾にしたところに、この人の人柄・人物がよく表れています。

自分は生涯を通じて、自己を新たにしていこう、変化成長させていこうと、呂新吾は決意したのだと思います。


その呂新吾の著書に『呻吟語(しんぎんご)』という書物があります。

呻吟(しんぎん)というのは呻(うめ)くということですね。

自己を真に変革するには思わず声を出して呻くような苦労、努力がいるということを呂新吾は知っていたが故にこの書名をつけたのだと思います。

その呂新吾が自分はもとより、人を救うために、この八字は去りたいといっています。


1、躁心(そうしん)

2、浮気

3、浅衷(せんちゅう)

4、狭量(きょうりょう)


躁心というのは、はしゃぐということですね。

嬉しいことがあったりすると、すぐはしゃぐ。

こういう人は嫌なことがあると、すぐ落ち込む人です。


浮気というのは、浮ついた心です。

軽薄ということです。


浅衷はあさはか。

狭量は器量が狭いということです。


仮に仕事ができても、器量の狭い人は好き嫌いが激しく人を容れることができませんから人生を発展させることはできません。

あるいは人生にはいろいろと自分の意に沿わないことも起こりますがそういう事態も受け入れて統合し、調和させていくことができず、新しい世界を切りひらいていくことはできません。

呂新吾はそういう心を脱すべく呻吟したのだと思います。


先哲の言は、私たちを立ち止まらせる力があります。

こういう言葉に心を洗い、一ミリでも二ミリでも自己の成長につなげたいものです。


『生きる力になる言葉』致知出版社
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呂新吾は「呻吟語」の中でこういう言葉を残している。


深沈厚重(しんちんこうじゅう)是第一等素質

磊落豪遊(らいらくごうゆう)是第二等素質

聡明才弁(そうめいさいべん)是第三等素質


第一等の人物は、「深沈厚重」という、どっしりと落ち着いて深みのある人物。

細事にこだわらない豪放な人物は第二等。

頭が切れて弁の立つ人物は第三等である。 (安岡正篤)


才気走って、ペラペラと弁の立つ人は 信用できない。

頭の良さをひけらかす輩(やから)も 胡散臭(うさんくさ)い。

豪放磊落(ごうほうらいらく)な人物は まだまだ危なっかしくて駄目だ。


まさに、呂新吾がいう、去りたい「八字四句(躁心・浮気・浅衷・狭量)」のことだ。


先哲の言葉で心を洗いたい。




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