人の心に灯をともす 5856 運・鈍・根

【運・鈍・根】5856



やなせたかし氏の心に響く言葉より…


あのですね、この世界は「運・鈍・根」なんです。

ですから「運」がよくなくちゃいけない。

そしてあんまり器用に、何でも簡単にできるっていうんじゃなく、いくらか「鈍」であって。

それからあと大事なのは、「根」。

つまり、根気よくやらなくちゃいけない。


それがあれば、どんな人でも、ある程度のところまでいけるんです。

満員電車に乗っていても、いずれ席は空く。

自分の座る席が必ずどこかに空くんで、その時、座ればいいんです。


「運」は、自分でつかまなくちゃいけない。

このつかむということは、例えば漫画を描いているとすれば、仕事がこなくても、絶えず描いていなくちゃいけないんです。

そうしないと、運は巡ってきません。

やめてしまえば、そこで終わり。


必ず続けていなくちゃいけない。

すると、何かしら運というのはやってくるんです。

その時に、パッとつかむんです。

ただ、つかむためには、自分がやり続けていないといけない。


あるバレエの評論家が、「やなせさん、私はこの頃仕事がすっかりなくなっ て、いったいどうすればいいでしょう」って聞いてきた。

僕は「それはねえ、あなたにとって、とてもいいんじゃないですか。いま、時間がたくさんあるでしょう。この空いている時間を利用して、バレエについての研究をしなさい。それを一生懸命やればいいんですよ」と言ったんです。


それから二年くらい経って、その人に会ったんです。

「やなせさん、ありがとうございました。じつは言われた通り、私は仕事じゃなしに、やり残してい たバレエの研究を始めたんです」って言うの。

すると、その研究をやっているうちに、仕事がどんどんくるようになったって。

そういうもんなんですね。


つまり、やっている人のところには、なぜかくるんだ。

何もしてない人のところにはきません。


いま、世の中は不景気で、困った、困った、困ったということが溢れていますけど、困ったと言ってるだけじゃ、何も始まらない。

絶えず、自分がやっていないとダメなんです。

どんな状況になっても、やり続ける。

その場を楽しむように。


それと根気なんだよね。

やっぱり、根気がないとダメなんだ。


僕はもっと若い頃に世に出たかったんです。

ただ遅く出てきた人というのは、いきなりダメにはなりません。

こんなことをしていていいのかと思っていたことが、みんな勉強になり、役に立っていく。

人生にムダなことなんて、一つもないんですよ。


『希望のありか 何のために生まれてきたの?』PHP
https://q.bmd.jp/91/119/3871/__no__





「やなせたかし 明日をひらく言葉 (PHP文庫)」の中にこんな一節があった。


『30代から50代ごろまでは、絶望のトンネルの中にいた。

「これが代表作だ」といい切れるものがない。

歌手に持ち歌があるように、漫画家は誰でも知っている人気キャラクターを持たなければ、存在しないのと同じなのだ。

代表作を作りたい。

漫画家としてのアイデンティティを持ちたい。

そんな長い間の願いがかない、アンパンマンの人気が高くなったのは、なんと70代に入る直前、69歳のときだった。

遅咲きも遅咲き。

よく「大器晩成」とおだてられるが、いやいや、「小器晩成」の典型だ』



どんなに売れなくても、くさらずに、書き続けること。

これは、漫画家や作家でなくとも、誰にもいえること。


信念をもって、自分のやるべきことを続けることだ。

たとえ、まわりからどんなに馬鹿にされようと、認められなくとも。



まるで、愚(おろ)か者のように、根気強く続けること。

すると、誰かが見ていてくれて「運」がめぐってくる。


「運・鈍・根」という言葉を胸に刻みたい。





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