人の心に灯をともす 6024 リアルな会話の大切さ

【リアルな会話の大切さ】6024


脳科学者、中野信子氏の心に響く言葉より…


脳を育てる刺激にはさまざまありますが、代表的なものとして、 たくさんの人に会って対話を交わすことが挙げられます。

それも、毎日同じ顔ぶれに会うより、新しい友人・知人をどんどん増やしていくほうが、脳にとってよい刺激となり、神経ネットワークが育っていくのです。

また、自分と同じ職業の人など、同質性の高い人々とばかり接するより、いろいろな職業・年齢層・社会階層の人とたくさん接している人のほうが、脳へのよい刺激が得られるでしょう。


現代人は、電子メールやツイッターなどで、インターネットを介したバーチャル(仮想的)な対話をたくさん重ねていますね。

そういう対話もないよりはあったほうがよいですが、実際に会って行う対話に比べると、脳に与える刺激は格段に少ないでしょう。

なぜなら、人は他者とのつきあいにおいて、言語情報よりも口調や声のトーン、表情などの「非言語コミュニケーション」からたくさんの情報を得ているからです。


アメリカの心理学者アルバート・メラビアンの研究から生まれた「メラビアンの法則」によれば、話し手が聴き手に与える印象の大きさは、言語情報が7%、視覚情報(顔の表情など)が55%、聴覚情報(声のトーンなど)が38%の割合だとされます。

メールなどのネット上のやりとりには基本的に言語情報しかないので、その分、脳への刺激も乏しいのです。


つけくわえるなら、言葉を交わす人がほとんどいないような孤独な生活では、脳が受ける刺激が乏しい分、神経ネットワークの成長も抑えられてしまいます。

つまり、みすみす幸福感を感じる機会を逃してしまうということにもなるのです。


日本が経済的には豊かなのに、幸福を実感している人が少ない(各種国際調査の「幸福度ランキング」の順位が、先進国とは思えないほど低い)のは、いわゆる「無縁社会」化によるところも大きいのかもしれません。


『脳科学からみた「祈り」』潮出版社
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「無縁社会」とは、人と人とのつながりが希薄になった社会のことをいう。

昔の日本では、家族・親戚・近所・職場など、いくつもの「コミュニティ」の中で人は生きていた。

しかし、現代ではその「コミュニティ」がどんどん希薄になり、誰にも頼れず、孤立してしまう人が増えている。


その原因の一つは、核家族化や単身世帯の増加だ。

昔は大家族で一緒に暮らしていたが、今は夫婦だけ、あるいは独身の一人暮らしが増えている。

1日に誰とも言葉を交わさなかった、というような独居老人も多い。


そして、少子高齢化により、子どもが少なく、老人が多くなる社会では、支え合う人の数が減ってくる。

また、昔は、職場でも様々な全体行事が多く、疑似大家族のようなコミュニティになっているところも多かったが、終身雇用の崩壊と転職の増加により、その前提が崩れている。

同時に、親戚や地域のつながりの希薄化がどんどん進んでいる。

特に大都市では、親戚づきあいも減り、地域の祭りや自治会の活動などへも参加せず、隣近所の住民の名前すら知らない人は珍しくない。


だからこそ、これからの時代に求められているのが「コミュニティ」、とりわけ「サードプレイス」が必要とされている。

第1の家庭(ファーストプレイス)でも、第2の職場(セカンドプレイス)でもない、第3のほっとできる居場所が「サードプレイス」。

サードプレイスには、幅広い年齢、様々な職業や役職の人たちが参加している。

だからこそ、そこに参加することにより、中野信子氏のいう「脳によい刺激がある」。


「リアルな会話の大切さ」という言葉を胸に刻みたい。




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