人の心に灯をともす 4544 この30年、日本が遅れた3つの理由

【この30年、日本が遅れた3つの理由】4544



立命館アジア太平洋大学(APU)学長、出口治明氏の心に響く言葉より…


平成の30年間に日本のGDP(国内総生産)が1位から34位に落ちました。

世界トップ企業20社の中に14社あった日本企業を追い出したのは、「GAFA」(Google、Apple、Facebook、Amazon)のような新興企業群と、その予備軍と目されるユニコーン企業です。

2019年7月時点でユニコーン企業は世界に380社あるといわれていました。

国別ではアメリカが最多の187社で、中国94社、連合王国(イギリス)19社、インド18社、日本はわずか3社です。


では、なぜGAFAやユニコーン企業のような新しい産業が日本に生まれなかったのか?

この問いにも学者がすでに答えを出しています。

キーワードは3つ。

「女性、ダイバーシティ・高学歴」です。


まず、「女性」についてですが、「グローバル・ジェンダー・ギャップ指数2019」によれば、日本の女性の社会的地位は世界153ヵ国中121位で、G7では最下位。

それはGAFAやユニコーン企業のほとんどはサービス業ですが、サービス業のユーザーの6~7割は女性です。

つまり、商品やサービスを供給する側に女性がいなければ、顧客の真のニーズをつかむことはできないのです。

日本経済を支えていると自負している50代、60代のおじさんたちに、女性が本当にわかると思う人、いますか?


また、パートタイマーの主婦の場合、給与所得控除が103万円となり、それ以上働いたら不利になると言われています。

もう一つは、社会保険の第3号被保険者制度。

保険料を納めずして年金がもらえるのであれば、先ほどと同様、誰も積極的に社会進出して働こうとは思いません。

日本に定着しているこの2つの悪しき仕組みをなくすべきなのは明らかです。


「ダイバーシティ」についてはもっと簡単です。

イノベーションは、既存知と既存知の新しい組み合わせです。

既存知と既存知の間の距離が遠いほど、面白いアイデアが生まれやすいことは経験則として広く知られています。

この既存知間の距離を遠くするのがダイバーシティです。

多国籍の人やさまざまな個性を持つ人が集まれば、それだけ距離が遠くなるため、いいアイデアが生まれる可能性が高くなります。

混ぜらたら強くなる。

多様性が組織を強くするのです。

ビジネスも同じで、GAFAやユニコーン企業は多国籍企業です。

世界中からオタク、つまり尖った個性を持つ高学歴の人たちが集まってきます。


3つ目は、「高学歴」です。

高学歴とは、偏差値の高い大学や大学院に入ることを指すのではなく、学び続けることを意味します。

大学院も含めて、一生、学び続けることが本当の高学歴なのです。

ところが、日本の社会は構造的に低学歴です。

大学進学率は53.7パーセント(文部科学省2019年度)。

2017年のデータでは約49パーセントで、OECD対象国の平均より7~8ポイントほど低くなっています。

しかも企業の採用基準に成績が重視されないので、日本の大学生はあまり勉強しません。

大学院進学率はさらに低く11.8パーセントで、OECD37ヵ国中29位。

実は日本は、あまり大学や大学院に行かない国なのです。

さらに、25歳以上で大学に入学する学生の割合はわずか2.5パーセントなのに対して、OECDの平均は16.8パーセントに達しています。

海外では、いったん社会に出てから大学に入り直す人が珍しくありません。

これからは、理想を述べれば、職場と大学を行ったり来たりできる社会環境をつくっていくことが大切だと思います。

企業のリカレント投資(生涯教育に対する投資)は税額控除するなど税制情の優遇を図ることも必要なのではないでしょうか。

GAFAやユニコーン企業の経営幹部はよく勉強していて、ダブルマスター、ダブルドクターの人も大勢います。

しかも、経営学、統計学や数学だけではなく、文学、美学、哲学などの学位を持ち、幅広い知識を得ようと努めています。


『適応力 新時代を生き抜く術』主婦の友社
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出口氏は「勉強」について本書の中でこう語っています。


『高学歴とは、学校を卒業した後も勉強し続けることだと述べました。

では、どうやって勉強するか。

拙著や講演会などで僕はいつも、勉強する方法は「人・本・旅」の3つだと話しています。

いろんな「人」に会って物事を教えてもらったり、いろんな分野の「本」を読んだりするのです。

「旅」というのは、何も海外旅行に行けといっているのではありません。

「おいしいパン屋ができた」と聞いて、「あっ、そう」だけではなく、行って、買って、パンを実際に食べて、「おいしい!」と感じること、これが旅です。

近い遠いにかかわらず、面白そうだなと思うところへ行って自分で勉強することです。

では、なぜ勉強が大事なのでしょうか?

なぜ勉強する必要があるのでしょうか?

僕はどんな人生が素晴らしいかといえば、やりたいことをやり、自分の好きなことに打ち込む、しかもそれでご飯が食べられる人生だと思っています。

でも、やりたいことや好きなことに打ち込むためには勉強をしなければいけません。』



佐藤一斎の書いた「言志四録」にこんな言葉がある。


『少にして学べば壮にして為すこと有り。

壮にして学べば老いて衰えず。

老いて学べば死して朽ちず。』



青年期に学べば、壮年(中年)になって、ひとかどの仕事を成すことができる。

壮年期に学べば、気力、胆力が衰えることはない。

老年になって学べば、見識はより深くなり、死後もその名声が朽ちることはない。


いくつになっても、好奇心を持って、学び続ける人は年をとらない。

学び続ける人でありたい。





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