人の心に灯をともす 5805 間をおくこと

【間をおくこと】5805



無能唱元氏の心に響く言葉より…


落語の中に出てくる愚かなヒーローに、与太郎がありますが、次のような会話を聞いたことがあります。

「おい与太。おまえは低能だな」

ここで与太郎の返事が、 「なあに、それほどでもねえよ」

与太郎には、低能の意味が解っていないのです。


それどころか言葉をつづけて、「あんまり、おだてるなよ」

これは、低能というのは、何かほめているのだと彼は勘ちがいしていたのでした。


昔からバカはカゼを引かない、とか、バカは長生きをする、とかよくいわれますが、無知なるが故に健康で長生きするとは、頭の良い人が不健康で短命であることを意味するわけで、これは考えてみれば、まことに変な話です。

しかし、これについて、釈迦はこういっております。

「聡明で知恵のない人は病人である」


これはつまり、知識があり、判断力、記憶力などに優れておっても、自分の身を守る知恵を持ち合わせなかったら、その人は病気になってしまうだろう、といっているのです。

自分の身を守る知恵とは、たとえば人に侮辱された場合、それに対して、自分の心の中に反射的に生じた否定的情念を、いかにすみやかに、そして完全に消し去るかという、その工夫、知恵の使い方にあります。


誰かがあなたにむかって、 「おい、お前はバカだな」といったとします。するとあなたは、はてな、私はほんとうにバカなのかな、としばらく考えてみます。

そして、いや自分はそれほどのバカではないと思ったら、 「いや、私はそれほどのバカじゃない」といえばよいし、または、よく考えてみたら、 これは自分はバカだなと思ったら、 「はい、たしかに私はバカですね」といえばよろしい。


この時、 「お前はバカだな」といわれたら、間髪いれず、 「なにを!」と反射的に応じてしまう、そこに問題が生じます。

ここに一つの秘訣が示されております。


それは、「間(ま)をおくこと」です。

言葉による刺激を受けたら、一寸間をおいて考えてみることです。

すると、否定的情念の発生はかなり防ぐことができます。

勿論、この間をおくことだけでは、それの完全除去には不十分なのですけれども、それにしても、世の一般の人から比べると、格段の差で、自分の心をコントロールできるようになるのであります。


『君の霊格を高めよ』竹井出版
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小林正観さんは「この世の悩みがゼロになる/大和書房」の中でこう語っている。


『「強靭な精神力」を持つには、「ボーッとすること」です。

「神経を張りつめて何ものもはね返すこと」ではないのです。

ガードをすることでもなく、自分の周りを自分の好みどおりにつくり変えることもない。

闘って状況を変えることが“強靭”なのではない。

傷つきたくなくて、ガードしている人は、弱いのかもしれません。

バカにされても、傷つかない人が、一番強い。

メンツ、プライドを傷つけられても、笑っていられるのが強い人であり、そのためには損得勘定で、一喜一憂しない自分になればよいのです。

孫子の兵法に、「百戦百勝は、最善なるものにあらず」というものがあります。

なぜ百回も戦うのか。

賢い武将は一度も戦わない。

本当に優れた武将とは、敵をつくらず、一度も戦わない人のこと。』


「間をおく」とは、「ボーっとすること」。

SNSで攻撃的な文章を見たり、面と向かって失礼なことを言われたりすると、カチンとくる。

凡人は、なかなか一呼吸を置くことはできない。


しかし、戦って、相手を屈服させても、なんの解決にもならない。

「私が間違ってました。ごめんなさい」、とはならない。

相手にはそんなに響いていないからだ。


言葉による刺激を受けたら・・・

「間をおくこと」そして、「ボーっとすること」という言葉を胸に刻みたい。




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