人の心に灯をともす 5722 雑菌の効用
【雑菌の効用】5722
齋藤孝氏の心に響く言葉より…
南ドイツで、農家とそうでない家庭の子どものアレルギー比率を調べたところ、農家で家畜と触れ合っている子どもは、アレルギーが非常に少ないことがわかったという。
そこで、それぞれの子どもたちの家の埃を集めて細菌成分の量を調べた結果、農家には「エンドトキシン」と呼ばれる成分が多いことが判明した。
エンドトキシンはいったい何に含まれているのか。
最大の発生源は家畜の糞だそうだ。
乳幼児期にエンドトキシンをたくさん浴びていると免疫ができるが、浴びずに育つと免 疫システムが成熟できず、アレルギー体質になりやすいらしい。
燃料に家畜の糞を利用しているモンゴルでは、アレルギーの子どもがほとんどいないという。
コアラの赤ちゃんは、お母さんのウンチを舐めることで、ユーカリの葉の毒素に対する 抗体を手に入れる。
感染免疫や寄生虫学に詳しい藤田紘一郎さんは、四十年以上前からインドネシア・ボル ネオ島のジャングルの住人たちの健康を観察しつづけているという。
糞便の混ざった河水を生活用水にするなど不衛生な環境。
調べると、全員が寄生虫をもっている。
栄養も充分に摂取できているとは言えない。
にもかかわらず、住民の健康状態はよく、子どもたちの肌もつるつる。
おまけに、アレルギー疾患をもっている人は一人もいない。
研究の結果、やはり細菌や微生物、寄生虫のなかにある成分がアレルギーを抑えていることが判明しているそうだ。
『雑菌主義宣言!』文藝春秋
https://q.bmd.jp/91/119/1663/__no__
本書の中に「なめ廻し」という文章があった。
『以前から解剖学者の三木成夫さんなどが 「なめ廻し」の効用と称して、よくこんなことをいわれていた。
(子どもが)6カ月すぎてから、畳の目をどれだけなめさせたか・・・(中略)これは もう、いのちにかかわる重大な問題なのです。
と申しますのは、畳には適度のバイ菌がいる。
そのバイ菌を入れてやると、腸管のリンパ系が心地よく刺激されて、過不足ない防御体制ができあがるからです。
(中略)少々の毒物は、ですから舌を通してどんどん入れてやることです。
それを衛生だとか何とかやりますと、無菌動物になる。世の荒波にもまれたらたまりもない。
このように、畳の目をなめるということは、 形態の把握と外敵の防御の基礎訓練という、二重の意味をもったものになります。』(内臓のはたらきと子どものこころ/築地書館)
そもそも、人間の顔には1平方センチに3千万から1億の菌がいるという。
また、人間の頭皮にはカビもいるし、からだには常在菌と呼ばれる大量の細菌が棲息(せいそく)している。
そして、皮膚、鼻腔(びこう)、口腔、消化管などで、外部の微生物の侵入からからだを守っている。
なかでも大腸は莫大な数の細菌の住処(すみか)で、人間の免疫力の70%を働かせている。
腸には100種類以上、100兆もの細菌がいるという。
昨今は、潔癖な人が増え、細菌は悪いもの、という認識が一般的だ。
しかし、我々の体に雑菌がいることで、我々は生きていられる。
これは、体のことだけではなく、精神や心にも同じことがいえる。
多くの雑菌にさらされることにより、我々はより精神的にタフになり、様々な試練や逆境も乗り越えることができるからだ。
今一度、我々は雑菌の効用に気づく必要がある。
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齋藤孝氏の心に響く言葉より…
南ドイツで、農家とそうでない家庭の子どものアレルギー比率を調べたところ、農家で家畜と触れ合っている子どもは、アレルギーが非常に少ないことがわかったという。
そこで、それぞれの子どもたちの家の埃を集めて細菌成分の量を調べた結果、農家には「エンドトキシン」と呼ばれる成分が多いことが判明した。
エンドトキシンはいったい何に含まれているのか。
最大の発生源は家畜の糞だそうだ。
乳幼児期にエンドトキシンをたくさん浴びていると免疫ができるが、浴びずに育つと免 疫システムが成熟できず、アレルギー体質になりやすいらしい。
燃料に家畜の糞を利用しているモンゴルでは、アレルギーの子どもがほとんどいないという。
コアラの赤ちゃんは、お母さんのウンチを舐めることで、ユーカリの葉の毒素に対する 抗体を手に入れる。
感染免疫や寄生虫学に詳しい藤田紘一郎さんは、四十年以上前からインドネシア・ボル ネオ島のジャングルの住人たちの健康を観察しつづけているという。
糞便の混ざった河水を生活用水にするなど不衛生な環境。
調べると、全員が寄生虫をもっている。
栄養も充分に摂取できているとは言えない。
にもかかわらず、住民の健康状態はよく、子どもたちの肌もつるつる。
おまけに、アレルギー疾患をもっている人は一人もいない。
研究の結果、やはり細菌や微生物、寄生虫のなかにある成分がアレルギーを抑えていることが判明しているそうだ。
『雑菌主義宣言!』文藝春秋
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本書の中に「なめ廻し」という文章があった。
『以前から解剖学者の三木成夫さんなどが 「なめ廻し」の効用と称して、よくこんなことをいわれていた。
(子どもが)6カ月すぎてから、畳の目をどれだけなめさせたか・・・(中略)これは もう、いのちにかかわる重大な問題なのです。
と申しますのは、畳には適度のバイ菌がいる。
そのバイ菌を入れてやると、腸管のリンパ系が心地よく刺激されて、過不足ない防御体制ができあがるからです。
(中略)少々の毒物は、ですから舌を通してどんどん入れてやることです。
それを衛生だとか何とかやりますと、無菌動物になる。世の荒波にもまれたらたまりもない。
このように、畳の目をなめるということは、 形態の把握と外敵の防御の基礎訓練という、二重の意味をもったものになります。』(内臓のはたらきと子どものこころ/築地書館)
そもそも、人間の顔には1平方センチに3千万から1億の菌がいるという。
また、人間の頭皮にはカビもいるし、からだには常在菌と呼ばれる大量の細菌が棲息(せいそく)している。
そして、皮膚、鼻腔(びこう)、口腔、消化管などで、外部の微生物の侵入からからだを守っている。
なかでも大腸は莫大な数の細菌の住処(すみか)で、人間の免疫力の70%を働かせている。
腸には100種類以上、100兆もの細菌がいるという。
昨今は、潔癖な人が増え、細菌は悪いもの、という認識が一般的だ。
しかし、我々の体に雑菌がいることで、我々は生きていられる。
これは、体のことだけではなく、精神や心にも同じことがいえる。
多くの雑菌にさらされることにより、我々はより精神的にタフになり、様々な試練や逆境も乗り越えることができるからだ。
今一度、我々は雑菌の効用に気づく必要がある。
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